日立:電池事業黒字化3年後にも-産業用は13年度以降貢献

総合電機メーカー国内最大手の日立 製作所が4月に立ち上げた電池事業の黒字化は早ければ3年後になる 見通しだ。成長が見込まれていた自動車向けが当初の期待ほど強くない なか、力を入れる鉄道車両や風力発電、スマートグリッド(次世代送電 網)など産業用の貢献が早くても13年度になるという。

電池事業を統括する電池システム社の角田義人社長は15日のブル ームバーグとのインタビューで、車載用電池について、業界全体として 「立ち上がりが当初、騒がれたよりも強くない」と説明。一方で、日立 は「産業用が12年度頃から少しずつ立ち上がる」とし、産業用によっ て電池事業は「13、14年度には黒字化するだろう」との見通しを示した。

日立は電池事業を中核ビジネスと位置づけ、世界的に需要が拡大し ているリチウムイオン電池を中心に同事業を強化。産業用を柱に電池デ バイスからグループの連携によるソリューション、保守・サービスなど も含めて展開する戦略を6月に打ち出した。

産業用のビジネスを開拓するため、同社は8月1日付で数十人から なるエンジニアリングと営業の両部隊を新設。10月には部材調達のチー ムも結成する予定。角田社長は、安全性などを追求した高いモノづくり 力や技術力、グループの総合力を武器に、「顧客の囲い込みを急ぐ」と している。

市場では携帯電話などの民生用はもとより、車載用でも利益は薄ま る傾向にある。リチウムイオン電池でシェア首位の三洋電機を傘下に入 れたパナソニックをはじめ、サムスンSDIやLG化学など韓国勢が台 頭してきており、一段と価格競争が激化。IT総研の竹下秀夫シニアア ナリストや野村証券金融経済研究所の御子柴史郎アナリストは、リチウ ムイオン電池の価格が今後一段と下落すると予測しており、利益率も低 下し、今後は各社の我慢くらべが続くとみている。

角田社長は「材料レベルからの電池セルの研究開発をしっかりして おくことが大事」と指摘し、日立が電池事業の川上から川下までバリュ ーチェーン全体で稼ぐうえで「武器になる」と強調した。

車用は中国メーカーにも

自動車用リチウムイオン電池については、15年度に売上高1000億 円を計画していたが、角田社長は「話題が先行しており、実業としての 立ち上がりでは、もうちょっとみんなが現実的な見方をしてきた」と言 い、同年度の計画に対し「ちょっと遅れている」として達成時期がずれ 込む見通しを示した。何年先送りになるかなど具体的な時期については 言及しなかった。

08年3月に受注したことを発表した米ゼネラル・モーターズ (GM)向けハイブリッド車用リチウムイオン電池については、予定通 り年内に出荷を開始する予定。GMが11年6月に投入するハイブリッ ド車に搭載される見通しという。

日立はGMのほか、いすゞ自動車など商用バスやトラックメーカー 向けにもハイブリッド車用電池の納入に実績があり、3月時点で累計 100万セルを出荷している。角田社長は、成長が見込まれる中国自動車 メーカーも今後、新たな顧客として開拓したいとの意向を示した。

日立は、自動車向けを含めた全用途のリチウムイオン電池の世界市 場が09年の約1兆円から13年には約2兆円の規模に拡大すると予測し ている。同社は14年度に電池事業売上高目標を2500億円としているが、 そのうちリチウムイオン電池は1200億円の事業に育てる方針だ。

電池システム社は、日立本体の事業統括本部と民生用や電動二輪な どの中小型産業用を手掛ける日立マクセル(大阪府茨木市)、自動車用 を担う日立ビークルエナジー(茨城県ひたちなか市)で構成。孫会社で 建設機械や鉄道など産業機械向けを扱う新神戸電機(東京・中央区)と も連携する。

日立の株価午前終値は前日比1円(0.3%)高の368円。今年に入 り、日経平均株価が10%下落しているのに対し、日立株は28%上昇し ている。

--取材協力:中島三佳子、 Editor:Tetsuki Murotani

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