バークレイズやBNP、欧州銀のサムライ債発行が活発-利回りで人気

欧州の銀行は記録的な規模のサム ライ債を発行している。日本人投資家にとって比較的高い利回りの魅 力が、これらの銀行が保有する域内ソブリン債への懸念を上回り、需 要堅調につながっているようだ。

英バークレイズやフランスのBNPパリバなど欧州の5行が、7 月1日以降に計4997億円を日本で調達した。ブルームバーグのデータ が示した。同期間のサムライ債の発行は総額8690億円。欧州5行が 58%を占めた。全体の発行額は2008年4-6月(第2四半期)の1兆 1650億円以来で最大だった。

欧州の銀行は金融危機中に発行した一連の政府保証付き債を借り 換える必要がある。一方、日本の投資家は国内の超低金利と超低スプ レッドに悩まされていると、みずほ証券のクレジットアナリスト、石 原哲夫氏が指摘する。互いの利害が一致したこの「ハネムーン」の中 で、今年のサムライ債発行高は1兆5000億円に達する可能性があると 同氏はみている。先月の見通しから50%引き上げた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、 サムライ債の日本国債に対する利回り上乗せ幅は133ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)、国内社債は35bp。

欧州の金融機関は年内に2400億ユーロ(約26兆9000億円)、来 年7650億ユーロの債務が期限を迎える。ブルームバーグ・ニュースの 5月の集計によれば、欧州の大手行はギリシャ、ポルトガル、スペイ ン国債を合計で1340億ユーロ余り保有している。

DIAMアセットマネジメントのエグゼクティブファンドマネジ ャー、山崎信人氏は、欧州の銀行が今特に好ましいわけではないもの の、国内企業による発行が少なく利回りも低いことから、サムライ債 を避けて通ることはできないと説明した。

日本企業による7月1日以降の起債高は2兆1700億円と、前年同 期を14%下回る水準となっている。