【テクニカル分析】ドル・円相場、底打ちには「雲」の上抜けが必要

みずほコーポレート銀行市場営業 部の田中宏幸チーフテクニカルアナリストによると、テクニカル分析 の観点から、政府・日銀による円高阻止の試みが奏功し、ドル・円相 場に底打ち感が出てくるには、一目均衡表上で「雲」を上抜ける必要 がある。

田中氏は16日のインタビューで、「ドル・円は(1ドル=)92円 台から下落が続いていたが、15日に初めて『基準線』を上回って引け たため、いったんボトムになる可能性がある」と語った。しかし、中 期的にはドルの最安値を更新する可能性の方が依然高く、ドルが上昇 トレンドに戻り、「介入が一応うまくいったと考えられるには、『雲』 の上に顔を出す必要がある」と指摘した。

日ベースの一目均衡表を見ると、2本の先行スパンで挟まれた価 格帯、「雲」の上限は17日時点で88円81銭を通っている。過去26 日間の高安値の平均値を結んだ「基準線」は84円63銭。

田中氏は、現在86円台前半にある「雲」の下限もまだ触れていな いチャート・ポイントで、「まずは『雲』の中に入るかどうかが1つの 分岐点になる」と指摘した。その上で、来月には「雲」の上限が87 円台や86円台へ下がってくるため、「時間をかけて『雲』の上に出す のか、もしくは力技で一気に持っていくかだ」と語った。

17日の東京市場ではドル・円相場が午前8時23分現在、85円85 銭付近で推移。15日には政府・日銀が6年半ぶりに実施した円売り・ ドル買い介入により、約15年3カ月ぶりのドル安値、82円88銭から 85円台後半まで急反発した。

田中氏はまた、ドル・円相場が週ベースの一目均衡表の「転換線」 を上回って週末のニューヨーク市場を終えれば、「週ベースではいった ん底を打ったかもしれないとマーケットは考えるだろう」と指摘して いる。

田中氏によると、週ベースの転換線は今週、来週と85円49銭に 位置する。転換線は過去9週間(日ベースでは9日間)の高安値の平 均値を結んだ線で、短期間の相場の動向を示す。