東京海上HD:500億円規模の不動産ファンド組成-賃貸住宅

東京海上ホールディングス傘下の東 京海上不動産投資顧問(東京都港区)は、東京など首都圏の賃貸住宅に 投資するファンドを年内にも組成する方針だ。規模は500億円程度を想 定している。現在は安定した賃料収入が見込める物件を安く取得できる 環境にあるとみて、約2年ぶりの新ファンド組成に踏み切る。

東京海上不動産投資顧問の植松丘社長が15日、ブルームバーグ・ ニュースの取材に応じ、賃貸住宅でのファンド運用について安定賃料の メリットを指摘した上で「日本の不動産価格はこれ以上下がりにくい」 とし、今が「一番投資しやすい」と述べた。

賃貸住宅の運用利回りは取得価格と賃料で決まる。取得価格が安い ほど高い利回りを期待できる。仮に賃料が上昇していけば利回りも高ま る。植松社長は、人口の増加が続き安定した賃貸収入が見込める東京な どで、しかも底値付近で物件を入手できれば、最も効率よくファンドが 運用できると判断した。

植松社長によると、新ファンドの借り入れ比率は50-60%、1件当 たり投資額は10億-20億円を目安とする。投資収益率は年間約10%を 目指す。同社のファンド運用資産残高は09年12月末現在で2148億円 となっている。

賃料安定、リートも人気

国土交通省の公示地価(1月1日)によると、1991年にピークを付 けた東京圏の住宅地の指数は、それ以降下落を続け2010年も最安値を 更新した。一方、東京海上によると、都心5区のオフィス賃料が過去10 年間のうちに約10%の振幅を繰り返しているのに対し、賃貸住宅の賃料 はほぼ横ばいから最大5%程度値上がりした。

こうした中、東急不動産でも賃貸住宅への投資に特化した不動産投 資信託(リート)を6月に設立するなど同様の動きが広がっている。関 連した上場リートへの投資も活発化しており、6月下旬から9月中旬の 間に東証REIT住宅指数は約10%上昇した。この間、東証REITオ フィス指数は4%程度下落した。