フィアット:クライスラーを来年下期IPOへ-産業部門をスピンオフ

更新日時

イタリアのフィアットが傘下に 置く米自動車メーカー、クライスラー・グループは、2011年後半に 新規株式公開(IPO)を実施する見通しだ。フィアットはこの日、 同社株主から産業機械部門のスピンオフ(分離・独立)計画に対する 承認を獲得した。

フィアットとクライスラーの最高経営責任者(CEO)を兼任す るセルジオ・マルキオーネ氏はイタリアのトリノで記者団からの質問 に応じ、クライスラーのIPOを来年実施する時期について、来年の 「前半ではなく、後半を想定している」と回答した。

昨年6月にクライスラーの株式20%を取得したフィアットはこ の日、CNHグローバルとイベコなどを含む産業機械・造船部門を分 離し、新会社「フィアット・インダストリアル」を設立する案を同社 株主が承認したと発表した。

フィアットは、自動車部門と高級車ブランドの「フェラーリ」と 「マセラティ」については新生フィアットに組み入れる。この事業再 編でマルキオーネCEOは自動車事業に専念できるようになり、将来 的な提携の可能性が広がる。

同CEOは株主に対し、フィアットの111年の歴史の中で最も大 胆な事業再編でこれまで抱えてきた「悩みの種」を解決できるとの見 方を示した。

フィアット・インダストリアルの株式は来年1月にミラノで取引 を開始する。ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト5人の 予想中央値では、発行価格は1株8.38ユーロ。一方、自動車部門を 継承する新生フィアットの価値は1株当たり5.64ユーロと予想され ており、インダストリアルを49%下回る。

バンカ・アクロスのアナリスト、ガブリエル・ガンバローバ氏は、 「フィアット・インダストリアルは過小評価されているため、資本財 市場の回復に伴い持ち直すだろう」と述べた。一方の自動車部門は新 型モデルへの投資を完了させる必要があるため、「投資家は自動車部 門に対して一段と慎重となるだろう」と語った。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE