米国債:10年債3日ぶり下落、日本の短期米債買い観測

米国債市場では10年債が3 日ぶりに下落。日本が2004年以来初の為替介入に踏み切った後、 次に償還期限の短い米国債を購入するとの観測が背景。

10年債の2年債に対する上乗せ利回りは拡大。連邦公開市場 委員会(FOMC)が先月、債券購入プログラムの再開を発表し て以来の最大利回り格差に5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01 ポイント)内に迫った。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、アイラ・ ジャージー氏は、「市場参加者は日本の円売りドル買い介入の影響 をあらためて分析している」と述べ、「日本は米国債を購入すると 予想されている。しかし問題はどの程度購入するかだ」と続けた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨー ク時間午後4時24分現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.72%。同年債(表面 利率2.625%、2020年8月償還)価格は11/32下げて99 5/32。

30年債利回りは7bp上げて3.87%。2年債利回りは2b p低下して0.48%だった。一時は8月25日以来の低水準となる

0.46%を付けた。5年債利回りはほぼ変わらずの1.44%。9月 8日以来の低水準となる1.39%まで下げる場面もあった。

日本の為替介入

円が対ドルで15年ぶり高値をつけ、日本は輸出産業への影響 を考え、為替介入に踏み切った。

トレーダーの間ではニューヨークの邦銀が日銀の代理として ドル買いを続けているとの観測が広がった。野田佳彦財務相は、 政府が単独介入を実施したと発表した。

円は対ドルで最大3.2%下げて85円58銭。この日、1995 年5月以来の高値となる82円88銭に達していた。

10年債と2年債の利回り格差は0.04ポイント拡大して

2.23%。前日は2.27ポイントと前回FOMCが開催された8月 10日以来の最大に広がった。

ニューヨーク連銀が発表した9月の同地区の製造業景況指数 は4.1と、2009年7月以来の最低を記録、前月の7.1から低下 した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中 央値は8への上昇だった。同指数ではゼロが製造業活動の拡大と 縮小の境目を示す。

また米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した8月の米鉱 工業生産指数(製造業、鉱業、公益事業の生産を対象、季節調整 値、2002年=100)は前月比0.2%上昇、ブルームバーグがまと めたエコノミストの予想中央値と一致した。

米金融当局による国債購入

5年債は一時上昇する場面もあった。FRBによる国債購入 が影響した。8月17日以降これまでにFRBが購入した国債は 215億3300万ドル相当。FRBは公開市場操作用口座、システ ム・オープン・マーケット・アカウント(SOMA)を約2兆540 億ドルで維持することを目指す方針を示している。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのデータによると、 世界のソブリン債の投資リターンは、米リーマン・ブラザーズ・ ホールディングスが崩壊した2年前からこれまでに約13%とな っている。