円金利先物は続伸、為替介入受け日銀に緩和期待-当座預金を注視

東京金融取引所のユーロ円3カ月 金利先物相場は続伸(金利は低下)。円高に対して政府が6年半ぶりの 円売りドル買いの為替介入を実施したことで、日本銀行にも金融緩和 の期待がかかりやすいとの見方が増えた。また、介入資金が日銀当座 預金残高の水準に与える影響を注視するとの声もあった。

午前の中心限月2011年6月物は前日比0.01ポイント高い99.700 で推移していたが、為替介入の報道を受けて99.71まで上昇。午後は 一時99.715と8営業日ぶりの高値を付けた。

国内大手銀行の短期金利ディーラーは、政府が介入に踏み切った ことで日銀にも緩和が要請されやすくなると指摘。また、財政再建に 前向きな菅直人首相の選挙勝利で中期債が買い戻された上、米国で11 月の追加緩和観測が浮上したことも金先の買い戻しを促したという。

政府・日銀は午前、6年半ぶりに為替介入を実施。1ドル=82円 台後半と約15年ぶりの円高水準だったドル・円相場は85円台まで円 が急落。日経平均株価は217円上昇した。日銀の白川方明総裁は、「日 本銀行としては、強力な金融緩和を推進する中で、今後とも金融市場 に潤沢な資金供給を行っていく」との総裁談話を発表した。

日銀は8月30日の臨時の金融政策決定会合で新型オペを拡大し たばかりで、早期の追加緩和には懐疑的な見方も多い。ただ、国内証 券のディーラーは、日本の単独介入で効果が不透明な中、介入とセッ トで日銀も金融緩和を強化したような姿勢を示す必要があるのではな いかという。

為替介入と当座預金

日銀の野田忠男審議委員はこの日午後に会見し、「介入資金の活用 を視野に入れながら潤沢に資金供給を行っていくことになるのではな いか」としながらも、「介入がそのまま当座預金の増加にストレートに 結びつくわけではない」と語った。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「この日の介入資金は17日の 日銀当座預金残高に反映されるが、通常でも大量の資金供給オペが実 施されている中で、介入規模が小さければ資金量の誤差の範囲内にと どまる可能性もある」と言う。

短資会社各社の予想では、17日の当座預金に影響を与える財政等 要因は4000億-5000億円程度の資金余剰が見込まれており、この予 想を上回った金額が為替介入額と推測することができる。

寺田氏は、「介入資金が外国銀行の口座に滞留するか、国内銀行に 流れるかによって市場の余剰感も変わる」と指摘する一方、日銀が日々 に1兆-2兆円規模の資金供給オペを実施する中で、「介入を実施した 分だけ供給オペが減る可能性もあり、金融調節次第だ」との見方を示 した。

国内銀行のディーラーは、当座預金残高をきょうの15兆円台から 17兆-18兆円に引き上げたとしても、8月の水準に戻るだけで、短期 金融市場の緩和度合いはあまり変わらないという。日銀は9月期末に 向けて当座預金を20兆円まで拡大するとの見方も出ている。

TB利回り上昇

財務省がこの日実施した国庫短期証券(TB)3カ月物137回債 入札は、最高落札利回りが前回の0.1083%から0.1115%に上昇。入札 後も0.1125%まで売られた。国内証券のディーラーは、メガバンクは 9月期末の資金繰りがまだ固まっておらず、TB購入に消極的だった と指摘した。

一方、東短リサーチの寺田氏は、「21日に国債が大量償還を迎え るため、来週になれば期末に向けて余った資金をTBに振り向ける可 能性がある」とみていた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE