【個別銘柄】輸出、ガラス、不動産、任天、HIS、シマノ(訂正)

株価変動材料の出た銘柄の終値は 以下の通り。

輸出関連株:トヨタ自動車(7203)が前日比3.8%高の3010円、 ソニー(6758)が4.1%高の2596円など。政府・日本銀行による6年 半ぶりの円売り・ドル買い介入により、東京外国為替市場では朝方の 1ドル=82円台までの円高が反転し、85円台まで円高修正が進んだ。 急速な円高進行の一巡から輸出関連企業の収益下振れへの懸念が後退 し、輸送用機器指数が東証1部の業種別上昇率で首位となり、精密機 器が2位、電気機器や機械もそろって上位に入った。

ガラス株:日本電気硝子(5214)が4.6%高の1115円、旭硝子(5201) が3.3%高の888円など高く、ガラス・土石は東証1部業種別上昇率 3位だった。大和証券キャピタル・マーケッツでは、液晶向けガラス は在庫調整から生産・出荷量が減少傾向にあるものの、株価は既に織 り込み済みである可能性が高いと分析。在庫調整終了後の収益回復を 織り込む形で今後株価が上昇すると予想し、窯業セクターの投資判断 「アウトパフォーム」を強調した。

不動産株:三菱地所(8802)が2.3%高の1321円、三井不動産(8801) が2.5%高の1374円など。クレディ・スイス証券では、不動産セクタ ーの政治的リスクシナリオは財政再建のための増税とそれに起因する 景気悪化でのオフィス需要減退だった、と指摘。ただし、民主党の代 表選が終わり、すぐに消費税が引き上げられる状況ではないとし、業 界判断の「オーバーウエート」を確認した。

任天堂(7974):2.3%高の2万3710円。モルガン・スタンレーM UFG証券では、3DS投入によって新次元の遊び方を提案すること で、最大のゲーム機プラットホーム企業としての強みを引き続き享受 できると指摘。足元の下方修正リスクや円高リスクはあるが、3DS 投入で来期の増益は可能とし、投資判断「オーバーウエート」で調査 を開始した。円高一服とともに買いの勢いが次第に強まった。

エイチ・アイ・エス(9603):3.1%安の1705円。野村証券では、 5-7月決算で市場シェアが下落基調にあることが確認されたなどと し、同社株の目標株価を従来の3300円から2000円に引き下げ、投資 判断を「1(買い)」から「2(中立)」に格下げした。

シマノ(7309):3.4%高の4315円。発行済み株式総数の0.5%に 相当する50万株を上限に自社株買いを行うと14日に発表、株式需給 の改善などが期待された。取得期間は15日から10月26日まで。取得 金額の上限は20億円。為替の円高一服も追い風となった。

明治ホールディングス(2269):2.3%高の3980円。2020年に向 けた長期経営指針を策定、ゴール・イメージを売上高1兆5000億円、 営業利益率5%以上と設定した。今期(2011年3月期)の連結業績予 想は、売上高が1兆1310億円、営業利益率が2.6%。調査会社TIW の西村尚純調査部長は、事業再編によりシナジー効果創出に本腰を入 れるとのことで、「全体的にポジティブな印象を持った」と指摘した。

住生活グループ(5938):4.3%高の1689円。中国市場で建材・住 宅設備機器商品の販売を強化するため、中国の海爾集団(ハイアール) と合弁事業推進の協議を開始すると15日に正式発表。成長著しい中国 での事業展開加速化や海外事業の収益拡大などが期待された。

日本風力開発(2766):21%高の12万4700円と急反発。トヨタや 日立製作所(6501)などと共同で、16日から世界初となる大規模蓄電 池併設型発電所を活用した居住型スマートグリッド(次世代送電網) の実証実験を始めるとこの日午前に正式発表。将来の収益貢献を見越 した買いが膨らんだ。

久光製薬(4530):1.5%安の3395円。一時3305円とことし7月 21日以来、約2カ月ぶりの安値を付けた。シティグループ証券では医 療用医薬品の売り上げが想定を下回り、6-8月(第2四半期)業績 が会社計画を下回るとみて、14日付で目標株価を4300円から4000円 に下げた。

アルチザネットワークス(6778):4.1%高の5万6100円。KDD I(9433)から次世代移動体通信方式LTEの基幹網を構成する装置 群(EPC)の性能試験を行う通信測定機の提供ベンダーに選定され た、と14日に発表した。業績への影響は軽微としている。

データ・アプリケーション(3848):ストップ高となる1万円(19%) 高の6万1300円で一部配分。期初の見通しを上回る大型案件の受注な どでソフトウエア売上高が増え、4-9月(上期)の連結純損益は1 億1000万円の黒字となる見通しと前日発表。前回予想はゼロ、前年同 期は2700万円の赤字だった。

中部日本放送(9402):2.5%高の450円。利益率の高いテレビス ポット収入が想定を上回り、11年3月期の連結純利益予想を5億5000 万円から6億9000万円に26%増額した。前期比では61%増益。

クラリオン(6796):1.3%高の161円。自動車メーカー向けのカ ーナビゲーション製品などのOEM(相手先ブランドによる生産)が 好調で、4-9月(上期)の連結純損益は8億円の黒字となる見込み。 前回予想は10億円の赤字、前年同期は19億円の赤字だった。

アルデプロ(8925):8.1%高の1409円。私的債務調整手法の「事 業再生ADR手続き」(裁判外紛争解決手続き)による事業再生計画に 則り、資本増強策などを実施、金融支援もあり10年7月期は債務超過 を解消した。11年7月期の連結純損益を6億7900万円の黒字と想定、 前期決算短信では「継続企業の前提に関する注記」が解消された。

明豊エンタープライズ(8927):9.1%安の209円。有利子負債の 削減などを背景に、10年7月期決算短信で「継続企業の前提に関する 注記」が解消されたことを受け、朝方は一時22%高の280円まで急騰。 しかし8月中旬以降、注記解消を先取りする形で株価が上昇していた だけに、材料発表を機に徐々に売り圧力に押された。

シーシーエス(6669):3.5%安の9万8900円。一時9万1000円 と04年6月のジャスダック上場以来の最安値を付けた。2期連続の営 業損失計上と固定資産の減損処理などで、10年7月期の純損益が大幅 な赤字となった。また子会社フェアリーエンジェルが債務超過となっ たとして、決算短信で「継続企業の前提に関する注記」を付ける、と 14 日に発表した。

 フーマイスターエレクトロニクス(3165):大証ジャスダック市場 に15日に新規株式公開(IPO)し、終値は1012円。初値は970円 と公開価格1000円を3%下回ったが、公開価格で算出した株価純資産 倍率(PBR)が約0.4倍と低く、割安とみた向きから買いが入った。 同社は半導体や電子デバイスの仕入れ・販売を行っている。