財政刺激薄れ日本株調整続く、成長戦略注視-菅氏続投でCS市川氏

クレディ・スイス証券の市川眞一 チーフ・マーケット・ストラテジストは、14日に行われた民主党代表 選挙で菅直人首相が再選されたことが日本株へ与える影響について「市 場内では小沢一郎前幹事長による財政拡大期待が強まっていただけに、 目先株価が調整色を払しょくできない可能性は否定できない」との認識 を示した。

市川氏は、菅氏の経済政策について「基本的に財政再建を重視した ものとなる可能性が高い」とし、新規赤字国債の発行枠は44兆円の維 持が前提で、財政拡張による景気刺激は前年度繰越金や2010年度の予 備費の範囲内になろうと指摘。景気浮揚策の柱は規制緩和、政府系金融 機関を活用したインフラ輸出の支援などと見ている。また、日本銀行に 対し、一段の金融緩和を求める姿勢にも変化はないとした。

日本政府による為替介入の可能性については、「中間選挙を控え、 米国オバマ政権も厳しい政治状況にあるため、米国の理解を得るのは難 しいのではないか」と予想。為替は日本の事情ではなく、米国が雇用な き回復の状況を抜け切るまで、円高・ドル安の圧力がかかりやすい状況 が続くと読む。

一方で市川氏は、中長期的な視点からは、「財政出動は弱い供給能 力を温存する結果、かえってデフレを構造化させるリスクが高い」点に 言及。今回、大型景気対策を打たなければ、米国景気の拡大ペースが速 まる段階で、「むしろ日本株の上昇余地は大きなものになる」とも予想 した。ねじれ国会による厳しい政局運営が予想される中、当面は新成長 戦略の着実な実施などを通じ、政策のバランスが確保されているかどう かをチェックしていくことになる。

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