【テクニカル分析】株式相場の上昇は失速も、空売りの買い戻し一巡で

米株式市場の空売り残高が1年1 カ月ぶりの高水準に達した中で米国株が今月反発し始めたのは、買い 戻しを迫られたトレーダーらが上昇のけん引役であることを示唆して いると、グラスキン・シェフ・アンド・アソシエーツは指摘した。

ブルームバーグのデータによると、ニューヨーク証券取引所(N YSE)とナスダック・ストック・マーケットの空売り残高は8月末 時点で192億株と、2009年7月以来の高水準に達した。その後、S &P500種株価指数は9営業日で8回上昇し、今月は6.9%値上がり している。

グラスキン・シェフのチーフエコノミスト兼ストラテジストのデ ービッド・ローゼンバーグ氏は13日付のリポートで「8月は空売り が活発だった」と指摘し、「相場のこのような上げの多くの部分が、 薄商いの中での空売りの買い戻しを反映したものだと考えるのは理に かなっているだろう。それが最近の相場上昇に拍車を掛けた」と分析 した。

中国工業生産の伸びや欧州の成長加速見通しを背景に米経済への 信頼感が高まり、S&P500種は13日、1カ月ぶりの高値を付けた。 同指数は米国が再びリセッション(景気後退)に陥るとの懸念で4月 の高値から7月の安値まで16%下落していた。

ローゼンバーグ氏は「センチメントがいかに急変するかを見るの は興味深い」と述べ、最近の上昇は2000年夏や07年秋の上昇と同 様の大きな「フェイント」の一つだと判明する可能性があると指摘し た。2000年には、S&P500種は7-9月に7.1%上昇した後、2 年にわたり低迷。07年には8月の安値から2カ月で11%上昇した後 で弱気相場が到来した。同氏は、ここ2カ月間1050-1130のレン ジで推移している同指数が近く、7月2日の安値1022.58に達する と予想した。