TB1年物利回りが上昇、期末接近で応札慎重化-金利先物は反発

財務省がこの日実施した国庫短期 証券(TB)1年物入札では落札利回りが上昇した。9月中間期末を 控えてディーラーが持ち高拡大に慎重だった。

TB1年物136回債の最高落札利回りは、前回8月17日入札で

0.1194%と2006年1月以来の低水準を記録したが、今回は0.1204% へ0.1ベーシスポイント(bp)上昇した。入札前取引(WI)は0.115% で、落札利回りの低下を見込む声もあったが、予想外に上昇し、落 札し過ぎた証券会社の売りで0.1219%を付けた。

東短リサーチの寺田寿明研究員は「2年債と比較すれば、TB1 年物は適正水準に戻った。TBは運用難から強めの買いが入りやすか ったが、きょうは様子見の姿勢が強まった」という。

8月の市場では、円高に伴う利下げ観測を背景に2年債利回りが

0.11%台まで低下。TB1年物も一時0.105%を付けた。その後、日 銀の金融緩和が新型オペの拡大にとどまり、過度の緩和期待がはく落 した格好となった。2年債は0.14-0.15%まで水準を戻したが、TB 1年物はディーラー中心の取引で0.11%台に利回りが抑えられていた。

国内証券のディーラーは、2年債までの利回り曲線を見れば、T B1年物は0.12%台半ばまで上昇してもおかしくなかったと指摘。今 週はTB3カ月物と2カ月物の入札が続くため、利回り水準を見極め ながら応札したいと話した。

レポ低位安定

足元のレポ(現金担保付債券貸借)は0.105-0.11%で低位安定。 銀行の準備預金の積み上げが順調に進んでいる上、15日から9月利払 い債の振替停止期間に入り資金調達が減っているためだ。

東短リサーチの寺田氏は「21日の国債決済日からレポの上昇が予 想されるが、日銀も期末に向けて資金供給を拡大するとみられ、今後 の金融調節の動向に注目している」という。

日銀は午後、全店共通担保オペ1兆円(9月15日-22日)を実 施。最低落札金利が下限0.10%、平均落札金利は0.108%だった。

金先は反発

東京金融取引所のユーロ円3カ月金利先物相場は反発(金利は低 下)。民主党の代表選を控えて市場が円高・株安に振れたため、買い戻 しが優勢だった。午前のドル・円相場は一時1ドル=83円25銭と、 約15年ぶりの円高水準を付けた。

民主党の小沢一郎前幹事長が午後の臨時党大会で、景気対策に言 及し「日銀法改正やインフレ目標も視野にあらゆる手段を尽くす」と 発言し、金先の買いがやや強まる場面もあった。

中心限月2011年6月物は4営業日ぶりに反発。前日比0.005ポイ ント高い99.680で取引を始め、99.690(0.31%)まで買われた。6月 物は8月25日の高値99.745から今月10日の安値99.675まで売られ、 買い持ち高の整理が進んだとの見方が多い。

国内大手銀行の短期金利ディーラーは、代表選について、菅直人 首相が再選されれば、状況は何も変わらないとの見方から再び円高圧 力がかかりやすいと指摘。一方、国内証券のディーラーは、小沢氏が 選出されれば為替介入や財政政策の積極化が連想されるが、金融緩和 の要請も強まるとみていた。