世界的に銀行株が上昇、新資本規制への移行期間8年で安心感

13日の世界の株式市場で、銀 行株が上昇。バーゼル銀行監督委員会が銀行の自己資本比率の最 低基準を引き上げる新規制について8年の移行期間を設けること を明らかにしたことから、安心感が広がった。

米JPモルガン・チェースとバンク・オブ・アメリカ(BO A)を初めKBW銀行株指数を構成する24銘柄すべてが上昇して いる。ニューヨーク時間午前10時30分現在の同指数は3.3%高。 フランスのクレディ・アグリコルやデクシアが上げを主導し、ブ ルームバーグ欧州銀行・金融サービス指数は1.9%高と1カ月ぶ り高値を付けた。アジアではMSCI・AC・アジア太平洋金融 指数が1.8%高と7月8日以来で最大の上げ。

当局は12日バーゼルでの会議で、銀行に求める自己資本比率 を現行の2倍以上に引き上げることで合意。一方で移行期間とし て最大8年の猶予を銀行に与えた。ドイツは10年を主張していた ものの、米国と英国、スイスは最大5年を求めていた。

KBWのアナリスト、フレデリック・キャノン氏は、「流動性、 バッファー、資本の定義について規制順守の締め切りが延びたこ とに銀行は安堵しているだろう」と述べた。

同氏は10日のリポートで、KBW指数構成銀行のうち、BO Aやシティグループを含む7行が新資本定義に基づく計算で新た な自己資本比率に届かないだろうと試算していた。ロッチデー ル・セキュリティーズのアナリスト、リチャード・ボーブ氏は13 日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、米銀大手 62行中61行が新基準を満たしているとの見方を示した。

また、ジョナサン・ピアース氏らクレディ・スイス・グルー プのアナリストは13日の顧客向けリポートで、「移行期間は予想 よりずっと長かった」と指摘。また、「銀行業界にとって将来求め られる自己資本比率がよりはっきりしたことは大きなプラス材料 として働くだろう」と述べた。

バーゼル銀行監督委員会は12日、資産の7%に相当する普通 株を保持することを銀行に義務付ける案で合意した。7%は環境 悪化に備える上積み2.5%を加えた数字。バッファーを満たせな い銀行は増資を求められることはないものの、配当を実施できな い。最低基準の4.5%は5年未満に達成を求められるが、バッフ ァー部分は2019年1月1日まで猶予される。