コーヒー相場ピークか-供給過剰6倍増見通し、投機家の買い越しも減

5年間で最大の上昇率を示してい るコーヒーの上昇相場が終了する可能性がある。収穫高が増加するとの 見方が広がり、ヘッジファンドは相場上昇を見込む買い越しを減らして いる。食品会社の米JMスマッカーやクラフト・フーズ、コーヒー店チ ェーンのスターバックスなどの企業にとってはコストの減少につながり そうだ。

オランダの銀行ABNアムロとVMグループによると、世界で最も 多く栽培されているアラビカ種の供給は、2010年10月-11年9月に 需要を667万袋(1袋は60キログラム)上回る見通し。予想通りなら 9年ぶりの高水準で、今シーズン見込まれている供給過剰分の6倍以上 に相当する。規制当局のデータによると、ヘッジファンドなど投機家は 8月17日以降、相場上昇を見込む買い越しを8.4%減らしている。

カナダでの洪水やロシアや欧州での干ばつの影響で穀物に被害が及 び、食料価格は高騰している。小麦相場は6月以降、最大2倍に上昇 し、モザンビークではパンの価格をめぐって暴動が発生。食品55品目で 構成する国連の食料価格指数は先月、08年9月以来の高水準に達した。 アラビカ種コーヒーについてはこのような不足は予想されていない。A BNアムロとVMグループによると、生産は7.4%増の約8600万袋と、 少なくとも2000-01年以来の豊作となりそうだ。

20億ドル(約1680億円)以上を運用するスイスのティベリウ ス・グループの共同創業者、クリストフ・エイブル氏は「供給面から見 て相場の急激な上昇は正当化できない」と指摘。「市場関係者はコーヒ ー相場の下落を見込んでいる。長期的にはファンダメンタルズ(需給関 係)は常に他の材料よりも勝る」との見方を示す。

ブラジルに次ぐ世界2位の生産国であるコロンビアでの降雨で生育 に被害が出るとの観測などを背景に、ニューヨークのアラビカ種コーヒ ー相場は6月7日以降、最大50%高騰し9月8日には13年ぶりの高 値である1ポンド当たり1.9865ドルに達した。コロンビアのコーヒー 生産者連合会は今月、同国のコーヒー生豆生産が8月に55%増加し61 万5000袋になったと発表した。

投機家の買い越し

ブルームバーグがアナリスト7人を対象に実施した調査の中央値で は、コーヒー相場の10-12月(第4四半期)の平均は1.52ドルと、 現行水準を20%下回ると予想されている。

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、投機家の買 い越しは8月17日までに4万4505枚に積み上がった。これは過去5 年平均の約3倍に上り、コーヒー生豆16億7000万ポンドに相当する。 買い越しは過去3週間のうち2回減少し、今月7日までに4万757枚と なった。

前回価格がこれほど急速に高騰したのは05年3月までの上昇相場 で、アラビカ種コーヒー相場はその後半年間で38%下落した。ICE フューチャーズUSの先物市場では来年の相場下落が予想されている。 11年3月以降に引き渡しとなる先物は、期先限月ほど価格が低い逆ざ やとなっており、投資家が短期的な供給について懸念していることが示 唆されている。

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