【個別銘柄】銀行、半導体、サイボウズ、NIS、設備投資、ツガミ

株価変動材料の出た銘柄の終値は 以下の通り。

大手銀行株:みずほフィナンシャルグループ(8411)が前週末比

1.5%高の132円、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が2% 高の411円など。米中の経済指標改善を受けた景気不安の後退に加え、 12日にまとまった国際決済銀行(BIS)バーゼル銀行監督委員会の 新資本規制案が事前の報道通りとなり、先行き不透明感が和らいだ。 新規制では、銀行に対する狭義の自己資本比率を最低4.5%、状況悪 化時に備えた上乗せ基準を2.5%とした。クレディ・スイス証券の伊 奈伸一アナリストは、大手銀について「コアTIER1の4.5%は既 にほとんどがクリアしており、新たな増資の必要性は低い」と見る。

半導体製造装置関連:東京エレクトロン(8035)が2.4%高の4250 円、アドバンテスト(6857)が2.5%高の1656円。米国の経済指標を 受け今後の景気、需要への不安が和らぐ中、大和証券キャピタル・マ ーケッツの佐藤弘康アナリストは市場で連想されている半導体・液晶 製造装置の受注が4-6月にピークアウトしたとの懸念は行き過ぎだ、 と分析。同セクターに対するポジティブなスタンスを継続した。

サイボウズ(4776):6.3%高の2万8550円。一時14%高と6月 14日(19.9%高)以来、約3カ月ぶりの日中上昇率を記録。総合グル ープウエア「かんたん」シリーズが想定を上回ったほか、費用も圧縮 でき、2-7月(上期)の連結純利益は前年同期比2.5倍の2億8400 万円となったもよう。前回予想の2億1700万円から31%上振れる。

サムコ(6387):5.1%高の1170円。台湾などアジア向けに液晶テ レビのバックライト用LEDの需要が急拡大、今期(2011年7月期) の単独営業利益を前期比2.3倍の11億円と大幅増益を計画した。同社 管理部門統括部長の田井彰氏は、「中国政府による省エネ政策を背景に、 照明用のLED向けも拡大しそう」と話していた。

NISグループ(8571):33%安の12円。一時11円と上場来安値 を更新。民事再生法を申請した日本振興銀行の株式を簿価で18億6100 万円、債権67億円を保有していると10日に発表。同社は全額を損失 処理する予定で、これにより7-9月(第2四半期)に最大数十億円 の債務超過になる可能性があるという。

石井表記(6336):12%安の939円。子会社の石井表記ソーラー株 式取得に伴うのれんの減損処理などで特別損失が発生、2-7月(上 期)連結純損失は3億2100万円となった。従来計画は5900万円の損 失、前年同期は1億4500万円。また、2日に排水処理棟で火災が発生、 一部設備を焼損した石井表記ソーラーの操業を10日から当分の間一 時停止する。

設備投資関連:ファナック(6954)が1.6%高の9850円、安川電 機 (6506)が1.3%高の633円など。中国国家統計局が11日に発表 した経済統計によると、8月の工業生産は前年同月比13.9%増えた。 ブルームバーグのエコノミスト29人の予想中央値は同13%増で、市 場コンセンサスを上回った。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリ ルリンチのエコノミストの陸挺氏は、「国内需要がおう盛で、懸念され たよりも中国経済は円滑で柔軟な着地へ向かっている」と話す。

ツガミ(6101):午後の取引で上げ幅を拡大し、4%高の576円で 終了。発行済み総数の1.5%に当たる100万株、6億円を上限に自社 株買いを行うときょう午前11時に発表、株式需給改善などを期待した 買いが入った。取得期間は今月13日から12月10日まで。

デジタルハーツ(3620):午後1時30分以降に急騰。10%高の11 万8900円で終えた。一時17%高と5月18日(20.8%高)以来、4カ 月ぶりの日中上昇率を記録。野村証券が新たに始めたスマートフォン 向けサービスに対し、デバッグサービスを提供し始めると発表したこ とを受けた。

ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674):5.1%高の598円。 電気自動車の生産拡大により、リチウムイオン電池事業の収益化が前 倒しできるとの期待感が強まった。独立系調査会社TIWの水田雅展 アナリストは、「中国や東南アジアでのバッテリー販売は新車用・補修 用ともに伸び、足元の業績は絶好調」と指摘、11年3月期の連結営業 利益は170億円と、会社計画(150億円)を上回ると見る。

三井不動産(8801):1.7%高の1365円。中国で大型商業施設を多 店舗展開する、と12日付の日本経済新聞朝刊が報じた。上海市に13 年 にもショッピングセンター(SC)1号店を開業し、アウトレットも 出店するという。上海に計画するSCは、国内で運営する「ららぽー と」をモデルとするとしている。

中小企業信用機構(8489):4.3%安の155円。10日に日本振興銀 行破たんによる当面の資金繰りへの影響はないと発表したが、警戒感 は強かった。同社は、10年8月末時点で同行から83億円の融資を受 けているが、期限利益を有しており今すぐ借入金全額の弁済を求めら れることはないとしている。

リンコーコーポレーション(9355):2.9%安の99円。連結子会社 の不適切経理処理に関する調査結果と代表取締役会長の辞任を10日 に発表。今回の不適切処理が同社の連結業績に与える過年度累計の影 響額は9億1600万円の損失、11年3月期第1四半期の影響額は3億 1000万円の損失になるという。

KDDI(9433):2.1%高の41万9000円。小野寺正社長兼会長 (62)が会長職に専念し、後任の社長に田中孝司専務(53)が昇格す る。田中氏は、高速通信サービス「WiMAX」を展開するグループ 会社UQコミュニケーションズの社長を07年から務めた後、ことし4 月以降、KDDIの商品展開などを統括。スマートフォン関連の開発 部隊との関係も良好とされ、携帯電話事業の巻き返しが期待された。

オンコセラピー・サイエンス(4564):7.8%高の17万2100円。 すい臓がんを対象としたがん治療用ワクチン「OTS102」(血管新生 阻害薬)の収益寄与を期待する買いが膨らんだ。みずほ証券は10日付 で、投資判断を「アウトパフォーム」、目標株価を23万9700円に設定、 調査を開始した。

ソディックプラスティック(6401):ストップ高(制限値幅いっぱ いの上げ)に当たる1万5000円(19%)高の9万2000円で一部配分。 なお712株の買い注文を残した。9月30日を基準日に1株を1000株 に分割、100株を1単元とする単元株制度を採用すると10日に発表。 株式流動性の向上などが期待された。効力発生日は10月1日。

川崎近海汽船(9179):5.3%高の257円。運賃上昇に加え、燃油 価格が想定を下回ることを理由に、10日付で4-9月(上期)の連結 営業利益予想を11億円から前年同期比2.1倍の17億円に上方修正し た。また、上期末の配当を1株当たり5円と従来から1円上積みし、 年間で9円配としたこともあり、投資家の買いが先行した。

夢の街創造委員会(2484):15%高の4万1500円。中国で出前館 事業を開始する、と10日に発表。11年春に子会社設立による事業開 始を目指といい、海外事業の拡大などが期待された。

日本パーキング(8997):7000円(17%)高の4万9000円ストッ プ高で一部配分。なお8571株の買い注文を残した。10日付で、11年 2月期の連結純利益予想を従来比2.1倍の4億6000万円に上方修正し たことが好感された。出資する特別目的会社で信託受益権売却益が発 生、匿名組合投資利益を計上する。

中外炉工業(1964):2.2%安の272円。8月に発表していた発行 済み株式総数の1.14%に当たる100万株、金額で3億円を上限として いた自社株買いについて、9日までに100万株を買い付け、取得を終 了したと10日に発表。需給好転期待が後退した。

新日本建物(8893):63%高の57円。首都圏のオフィス供給が増 える供給過剰の状況では事業リスクが大きいと判断し、オフィスビル 開発から撤退すると11日付の日本経済新聞朝刊が報道。事業の整理、 集中を好感する買いが膨らんだ。

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