バーゼル委:銀行の新資本規制で合意、狭義「自己資本」7%に(Updat

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スイス・バーゼルで開かれた 国 際決済銀行(BIS)バーゼル銀行監督委員会は、 将来の金融危機 を阻止するための国際的取り組みの一環として、銀行に対する狭義 の自己資本比率の最低基準を現行の2倍余りに引き上げ、新規制の 完全適用までの猶予期間を8年以内とすることで合意した。

バーゼル委員会は銀行に対し、リスク資産に対して普通株など の比率を最低でも4.5%維持するよう義務付ける。同委の12日の発 表資料によれば、状況悪化時に備えた上乗せ基準を2.5%とする。 この上乗せ基準を満たさない銀行は、資金調達を義務付けられるこ とはないが、配当停止とされる。

銀行のリスク抑制を求める政治的圧力の下、監督当局は自己資 本ルールの強化と、流動性に関する規定などの新措置導入を進めて きた。これに対し銀行は、規制案の緩和を図り政府などへのロビー 活動を行い対抗した。1974年に世界各国が金融システム規制を開始 して以来最も厳しいものとなった今回の新ルールと比率により、多 くの金融機関は新株発行を迫られるほか、株主への還元を制限せざ るを得なくなる見通しだ。

欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は発表資料で、「きょう 合意したのは、世界的な資本基準の抜本的な強化だ」と述べ、「これ は長期的な金融の安定と成長に大きく寄与するだろう。この移行に 向けた措置により、各行は景気回復を支えながら新基準を満たすこ とが可能になる」と説明した。

Tier1比率は6%以上

バーゼル委は銀行の中核的自己資本(Tier1)比率につい ては6%以上とした。現行の最低基準は4%。

トリシェ総裁が議長を務めた会合にはバーナンキ米連邦準備制 度理事会(FRB)議長やベアー米連邦預金保険公社(FD IC) 総裁、ターナー英金融サービス機構(FSA)長官、キング・イン グランド銀行(英中央銀行)総裁、ウェーバー独連銀総裁などが出 席した。

バーゼル委の委員長を務めるウェリンク・オランダ中銀総裁は 発表資料で、「資本の定義の大幅な厳格化や最低基準引き上げ、新資 本バッファーの導入が相まって、銀行は経済・金融上のストレスが かかる時期を乗り切りやすくなるだろう」と述べた。

各行は5年以内に自己資本比率の最低基準を満たし、上乗せ基 準については2019年1月1日が期限となる。また各国は13 年1月 までに自国ルールに同規定を採用するとされた。事情に詳しい関係 者4人が先週明らかにしたところによれば、移行期間をめぐっては 米国、英国、スイスが最長5年間を主張。ドイツは10年を求めてい た。

12日の決定によってバーゼル委は、11月にソウルで開かれる 20カ国・地域(G20)首脳会議に提出する改革案の取りまとめ作業 をほぼ終了した。バーゼル委は今月21、22両日に再び開催される予 定で、作業完了に向け10月に会合を開く可能性もある。

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