9月10日の米国マーケットサマリー:株が上昇、円は下落

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2707 1.2696 ドル/円 84.18 83.78 ユーロ/円 106.97 106.37

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,462.84 +47.60 +.5% S&P500種 1,109.56 +5.38 +.5% ナスダック総合指数 2,242.48 +6.28 +.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .57% +.00 米国債10年物 2.79% +.03 米国債30年物 3.87% +.03

商品 (中心限月)    終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,246.50 -4.40 -.35% 原油先物 (ドル/バレル) 76.54 +2.29 +3.08%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、円がドルに対して下落。投 資家のリスク回避の動きが後退するなか、米10年債利回りが1カ 月ぶり高水準となったことで、米国資産への需要が再び強まった。

円は主要16通貨のほとんどに対して値下がり。スイス・フラ ン も売られた。中国の輸入が市場予想よりも増えたことも手掛か りとなった。中国人民元は週間ベースで6月以来最大の上昇とな りそうだ。米政府は中国当局に元高容認を求めて圧力を強めてい る。米10年債と日本の10年債の利回り格差は2009年4月以来の 最小から拡大した。

みずほフィナンシャルグループのシニア為替トレーダー、柳 原秀敏氏(ニューヨーク在勤)は、日米の金利差が注目されてお り、投資家はドル買いに一段と楽観的になっていると指摘。米経 済の先行きに関して、前向きな見方が強まりつつあると加えた。

ニューヨーク時間午後2時22分現在、円は対ドルで前日比

0.4%安の1ドル=84円14銭(前日は83円78銭)。対ユーロ では0.6%値下がりし、1ユーロ=107円2銭(前日106円37 銭)。ユーロはドルに対し1ユーロ=1.2720ドル(前日1.2696 ドル)。一時1.2644ドルと、8月31日以来の安値を付ける場面 があった。

スイス・フランは対ユーロで0.6%下げて1ユーロ=1.2963 フラン(前日1.2887フラン)。対ドルでは0.4%安の1.0191 フラン。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。予想を上回る卸売在庫や中国の原油輸入 増加で世界の景気回復に対する楽観的な見方が広がった。週間ベ ースでS&P500種株価指数は6月以来初めて2週連続で上げた。

6週間ぶりの大幅高となった原油相場を背景に、シェブロン やオクシデンタル・ペトロリアムが高い。ムーディーズは急伸。 パイパー・ジャフレイの投資判断引き上げが買いを誘った。

一方、ナショナル・セミコンダクターは大幅安。アナリスト 予想を下回る売上高見通しを示したことが失望された。モルガ ン・スタンレーが投資判断を引き下げたデルとアドビ・システム ズも安い。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種 株価指数は前日比0.5%高の1109.55。一時は0.6%上昇したが、 ボルカー元米連邦準備制度理事会(FRB)議長が欧米経済につ いてリセッション(景気後退)から完全に回復するには数年かか る可能性があると発言したため、伸び悩んだ。ダウ工業株30種平 均は47.53ドル(0.5%)上げて10462.77ドル。

ルーミス・セイルズ(ボストン)の大型バリュー株担当の最 高投資責任者(CIO)、ウォーレン・クーンツ氏は「株式は非常 に魅力的だ」と指摘。「世界的な成長を示すどのような兆候も好材 料となっている。成長は鈍化しているが、景気が二番底をつけに いくような状態にはない。ディフェンシブ銘柄に人気が集まって いることを考えると、心理が好転すれば非常に力強い上昇局面に 入る可能性がある」と述べた。

◎米国債市場

米国債市場では10年債が下落。同利回りは1カ月ぶりの高水 準に上昇した。米経済が再びリセッション(景気後退)に陥るこ とはないとの兆候を手掛かりに、株式が買われたことが背景。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクタ ーで米国債トレーディング責任者のマイケル・フランゼーズ氏は、 「市場参加者は米景気が思っていたほど悪くなく、二番底に陥る ことはないとみている」と指摘。「株式相場との逆相関の関係がこ の日も鮮明に表れていた」と述べた。

10年債利回りは週間ベースでは、昨年10月以来の最長とな る3週連続の上昇となる見通し。この日発表された7月の米卸売 在庫は市場が予想した以上に増加した。同利回りはこの日上げ幅 を縮小する場面もあった。ボルカー元連邦準備制度理事会(FR B)議長が、世界的な回復が持続するには世界経済の不均衡を是 正する必要があると述べたことがきっかけとなった。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨー ク時間午後2時43分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.79%。同年債(表面 利率2.625%、2020年8月償還)価格は1/4下げて98 18/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は下落。株価の反発を背景に安全へ の逃避先としての需要が薄れ、週間ベースでは7月後半以降で初 のマイナスとなった。

MSCI先進国23市場で構成するMSCI世界指数は週間 ベースで2週連続プラス。経済統計で世界的に景気が改善しつつ ある兆候が示されたことが背景となった。金は今週、過去最高値 に迫った後、反落した。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・ レシュ氏(シカゴ在勤)は、「金が最高値を更新できるような不安 要因が市場にはない」と指摘。「株は安定したし、欧州債務危機を めぐる不安感が台頭したのは1日だけだった。こうした状況で、 短期的な投資家の多くが金市場から資金を引き揚げている」と説 明した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金 先物相場12月限は前日比4.40ドル(0.4%)安の1オンス=

1246.50 ドルで取引を終了。週間ベースでは0.4%下げた。年初 からは14%上昇している。

◎原油先物市場

ニューヨークの原油先物相場は6週間ぶりの大幅高。カナダ 産原油を米中西部の製油所に輸送するパイプラインが原油流出の ために稼働を停止したことを手掛かりに、買いが集まった。

原油は一時3.2%高。エンブリッジ・エナジー・パートナー ズは輸送能力日量67万バレルのパイプラインの稼働を停止した。 カナダは世界最大の対米原油輸出国。米エネルギー省によると、 6月には日量220万バレルの原油を米国に輸出した。

BNPパリバ・コモディティ・フューチャーズのブローカー、 トム・ベンツ氏は、「この日の動きはすべてエンブリッジのニュー スによるものだ」と指摘。「停止されたのは中西部の多くの製油所 に輸送する巨大なパイプラインだ。停止がどれだけの期間にわた るかによっては、中西部の供給に大きな影響を与えかねない」と 続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物10月限は 前日比2.20ドル(2.96%)高の1バレル=76.45ドルで取引を 終了。一時は76.59ドルと、日中取引では8月17日以来の高値 を付けた。週間ベースでの上昇率は2.5%。

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