バーゼル委の銀行新規制で米独が対立-適用までの猶予期間めぐり

ドイツと米国の銀行監督 当局は、将来の金融危機を阻止するための新しい自己資本比 率を銀行が適用するまでの猶予期間をめぐって意見が対立し ている。

今週末にスイス・バーゼルで開かれる国際決済銀行(B IS)バーゼル銀行監督委員会の総裁・長官会合では、猶予 期間について5年間を主張する米国と10年間を求めるドイ ツとの間で綱引きが行われるもようだ。事情に詳しい関係者 4人が明らかにした。

信用危機で銀行が果たした役割への国民の怒りを懸念す る政治家に背中を押される形で、銀行監督当局者らは資本規 制の強化を提案し、リスクテークを抑制するための流動性基 準を導入した。規則策定では、世界的な景気回復が停滞して いる時に自己資本規制を強化すれば、国内銀行に打撃を与え 融資抑制につながるとドイツなどが主張するなど、各国が意 見を戦わせている。

コンサルティング会社オリバー・ワイマンの金融・リス ク慣行責任者、ジェームズ・ウィーナー氏(ニューヨーク在 勤)は「猶予期間が長くなるほど、資本増強のために資金調 達を迫られる銀行は減り、代わりに収益に頼ることが可能だ」 とする一方で、「ただ、多くの銀行が影響を受ける。すべての 銀行が必要な資金を楽に確保できるとは限らない」と指摘し た。

バーゼル委は銀行の自己資本に算入できる項目をすでに 制限している。住宅ローン債権回収権などが除外されるため、 銀行の自己資本は現行水準から低下する。

バーゼル委は今週の会合で、中核的自己資本(Tier 1)比率の最低基準を6%、状況悪化時に備えた上乗せ基準 を3%にする提案を協議している。