8月の国内企業物価は前年比、前月比とも2カ月連続横ばい

8月の国内企業物価指数は、電力・ 都市ガス・水道などが上昇する一方、石油・石炭製品など国際商品市 況がこのところ軟調に推移していることを受け、前年比、前月比とも に2カ月連続で横ばいだった。海外経済の先行き不透明感や円高の影 響もあり、国内企業物価は当面弱含みで推移するとみられている。

日本銀行が10日発表した8月の国内企業物価指数は前年同月比 横ばいだった。前月比も横ばいだった。ブルームバーグ・ニュースの 予想調査では、前年同月比は0.2%低下、前月比は0.1%低下が見込ま れていた。7月の確報値は前年同月比、前月比ともに横ばいだった。

米国経済の先行き不透明感の高まりや、ギリシャの財政危機に端 を発した欧州経済の悪化懸念、中国の引き締め政策などを背景に、一 部の国際商品市況が5月以降下落に転じている。日銀は9月の金融経 済月報で、国内企業物価について「国際商品市況反落の影響が続くこ とから、当面弱含みで推移するとみられる」との見通しを示した。

足元の原油先物相場は1バレル=75ドル前後と、80ドル台前半だ った8月初めから水準を切り下げている。日銀調査統計局の愛宕伸康 物価統計課長は国際商品市況の動向について「欧州の財政赤字問題へ の懸念や、米国経済の先行き不透明感の高まりから下落傾向に転じて おり、先行きについては予断を持っていない」としている。

企業物価は当面ゼロ%近辺か

BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは統計発表前、 「国内企業物価は昨年末以降緩やかに上昇していたが、6月以降はけ ん引役の素材関連が軟調となり、下落に転じている」と指摘。「ギリ シャの財政危機に端を発した金融市場の混乱や中国経済の減速懸念な どを受け、5月に原油など商品市況が大幅に下落したことや円高の進 行が、国内企業物価を押し下げている」としている。

10日午前の東京市場で円相場は1ドル=84円台前半で取引され ている。モルガン・スタンレーMUFG証券の佐藤健裕チーフエコノ ミストは、足元の円高の影響もあり、10-12月の国内企業物価は前年 比ゼロ%近辺で推移すると予想している。

--取材協力 Minh Bui, Theresa Barraclough Editor:Hitoshi Ozawa,Norihiko Kosaka

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