米国株:上昇、予想以上の失業保険申請減少で-回復を楽観

米株式相場は上昇。S&P500種 株価指数は続伸した。米失業保険申請件数が予想より大幅に減少した ことから、景気回復をめぐる楽観が拡大した。

JPモルガン・チェースは上昇。モルガン・スタンレーが来年 は銀行による増配および自社株買いが可能になるだろうとの見方を示 したのが好感された。ソフトウエアのアドビ・システムズは急伸。ア ップルが携帯端末向けアプリケーションの開発規制を緩和する方針を 表明したのが買い材料になった。

ブルームバーグ・ニュースがドイツの銀行最大手、ドイツ銀行 による株式売却計画を報道したことに反応し、株価は上げ幅を縮小し た。

S&P500種株価指数は前日比0.5%高の1104.18。ダウ工 業株30種平均は28.23ドル(0.3%)上げて10415.24ドル。

オールド・セカンド・ナショナル・バンクのチーフ投資ストラ テジスト、スチュアート・ビーチ氏は、「失業保険申請件数は、市場 参加者が予想していたほど状況が悪化していないことを示す好材料だ った」と述べ、「株式市場にとっては支援材料だ。貿易赤字の縮小と 合わせると、リセッション(景気後退)二番底というよりは、緩慢な 景気回復の兆候だ」と指摘した。

S&P500種は4月に記録した年初来の高値からは9.3%下げ ている。今後1年間の予想利益を基にした株価収益率(PER)は平 均で12倍と、2009年3月以来の低水準に落ち込んだ。

失業保険申請件数と貿易赤字

米労働省が発表した4日に終わった1週間の新規失業保険申請件 数 (季節調整済み)は前週から2万7000件減少して45万1000 件。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は47万件だった。

米商務省が発表した7月の貿易収支統計によると、財とサービス を合わせた貿易収支(国際収支ベース、季節調整済み)は428億ドル の赤字と、前月の498億ドル(速報値499億ドル)から赤字幅が 14%縮小した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予 想の中央値は470億ドルの赤字だった。輸出が1.8%増加の1533 億ドルと、08年8月以来の高水準となった。

S&P500種金融株価指数は1.2%高。モルガン・スタンレー が増配や自社株買い戻しの可能性を指摘し、ロッチデール・セキュリ ティーズのアナリスト、リチャード・ボーブ氏は買収の標的になる可 能性がある銀行として17行を挙げた。

JPモルガンは2.5%高。ダウ平均銘柄の中で値上がり率トッ プだった。ボーブ氏の挙げた買収標的となり得る17行に含まれたサ ントラスト・バンクスやフィフス・サード・バンコープも上昇した。

アドビ高い

アドビは12%高とS&P500種銘柄の中で上昇率トップだった。 アップルは携帯端末向けアプリケーションソフトウエアを配信する同 社サイト「アップストア」で採用するアプリケーションの評価基準を 説明したガイドラインを発表することを明らかにした。さらに携帯電 話「iPhone(アイフォーン)」やタブレット型コンピューター 「iPad(アイパッド)」用のアプリケーション開発ツールに関す る規制を緩和する方針も示した。

一方、外食産業最大手、マクドナルドは下落。8月の既存店売上 高は前年同月比で4.9%増加。ブルームバーグがまとめたアナリスト の予想平均の5%に届かなかった。