9月9日の米国マーケットサマリー:株が上昇、ドルは下落

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2708 1.2720 ドル/円 83.82 83.88 ユーロ/円 106.51 106.69

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,415.24 +28.23 +.3% S&P500種 1,104.19 +5.32 +.5% ナスダック総合指数 2,236.20 +7.33 +.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .56% +.05 米国債10年物 2.75% +.09 米国債30年物 3.84% +.11

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,250.90 -6.60 -.52% 原油先物 (ドル/バレル) 74.03 -.64 -.86%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルがほとんどの主要通貨に 対して下落。米失業保険申請件数が予想以上に減少したほか、貿易 赤字が予想以上に縮小したことで、米景気回復の腰折れ懸念が後退 した。

世界的に株価が上昇するなか、ドルは主要16通貨中、11通貨 に対して値下がりし、円も下落した。オーストラリア・ドルは米ド ルに対し4カ月ぶり高値に上昇。8月の豪州の雇用者数が予想を上 回る伸びとなったことに反応した。カナダ・ドルは3週間ぶり高値 を付けた。前日に政策金利を引き上げたカナダ銀行(中央銀行)が 今後も利上げを続けるとの観測が広がった。

オンラインでの為替取引を扱うGFTフォレックスの為替調 査担当ディレクター、キャシー・リーン氏(ニューヨーク在勤)は 「9日発表の米経済指標はともに、米経済が正しい方向に向かって いることを示唆している。また、10-12月(第4四半期)に景気 が一段と大幅に減速すると米連邦準備制度理事会(FRB)がやや 懸念し過ぎていることも恐らく示している」と語った。

ニューヨーク時間午後3時21分現在、ドルはユーロに対し1 ユーロ=1.2708ドル(前日は1.2720ドル)。ユーロは円に対し て0.1%安の1ユーロ=106円58銭(前日106円69銭)。円の 対ドル相場は1ドル=83円87銭(前日83円88銭)。豪ドルは対 米ドルで0.6%上げて1豪ドル=0.9241米ドル。一時0.9277米 ドルと、4月30日以来の高値を付けた。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は続伸した。米失業 保険申請件数が予想より大幅に減少したことから、景気回復をめぐ る楽観が拡大した。

JPモルガン・チェースは上昇。モルガン・スタンレーが来年 は銀行による増配および自社株買いが可能になるだろうとの見方 を示したのが好感された。ソフトウエアのアドビ・システムズは急 伸。アップルが携帯端末向けアプリケーションの開発規制を緩和す る方針を表明したのが買い材料になった。

ブルームバーグ・ニュースがドイツの銀行最大手、ドイツ銀行 による株式売却計画を報道したことに反応し、株価は上げ幅を縮小 した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.5%高の1104.19。ダウ工業株30種平均は

28.23ドル(0.3%)上げて10415.24ドル。

オールド・セカンド・ナショナル・バンクのチーフ投資ストラ テジスト、スチュアート・ビーチ氏は、「失業保険申請件数は、市 場参加者が予想していたほど状況が悪化していないことを示す好 材料だった」と述べ、「株式市場にとっては支援材料だ。貿易赤字 の縮小と合わせると、リセッション(景気後退)二番底というより は、緩慢な景気回復の兆候だ」と指摘した。

◎米国債市場

米国債相場は下落。この日発表の米経済統計で新規失業保険申 請件数の予想以上の減少や、貿易赤字の縮小が示されたことから、 国債を売って高利回り資産を買う動きが優勢になった。

この日の米30年債入札後には、国債は下げ幅を拡大した。米 財務省が実施した同年債入札(発行額130億ドル)では、最高落 札利回りが市場予想を上回った。バンク・オブ・アメリカ・メリル リンチの指数によると、社債発行の急増により、投資適格級の社債 の利回りは3.87%と、少なくとも1986年10月以来の最低を付け た8月24 日の水準に近づいた。

スタイフェル・ニコラスのボルティモア部門で政府債トレーデ ィング責任者を務めるマーティン・ミッチェル氏は、「今週は大量 の米国債と社債が供給される予定であり、それが市場の重しになっ ている」と指摘。「市場は調整安に向かっているようだ。経済指標 では労働部門の状況改善が示された」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後1時30分現在、10年債利回りは前日比8ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇の2.73%。同年債(表面利率

2.625%、2020年8月償還)価格は21/32下げて99 2/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は3週間ぶりの大幅安。米国株が上昇 したことで代替投資先としての金の魅力が薄れた。

S&P500種指数は4週間ぶりの高値に上昇。米新規失業保険 申請件数が予想以上に減少したことが好感された。8日に金はオン ス当たり1264.70ドルと、6月21日に付けた過去最高値1266.50 ドルに迫った。年初から前日まででは、金は15%上昇した一方、 S&P500種指数は1.5%下げている。

ラサール・フューチャーズ・グループのトレーダー、マシュー・ ジーマン氏(シカゴ在勤)は「リスク志向の取引が戻りつつあるた め、株が上昇し、金が下落している」と指摘。「投資家は再び金を 買う前に、値下がりするかどうか様子を見ている状況だ」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物相場12月限は前日比6.60ドル(0.5%)安の1オンス=

1250.90 ドルで取引を終了。中心限月としては8月20日以降で 最大の下げとなった。終値ベースでの過去最高値は9月7日の

1259.30ドル。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は下落。米石油総在庫が少なくとも 1990年以来の高水準に増加したことが嫌気された。

米エネルギー省が発表した先週分の週間在庫統計では、原油と 燃料を含む総在庫(戦略石油備蓄を除く)が19万6000バレル増 加し、11億4000万バレルとなった。一方、ヒーティングオイル (暖房油)とディーゼル油を含む留出油と原油を合わせた在庫は予 想外に減少した。同統計が発表された午前11時には、相場は3週 間ぶりの高値に押し上げられ。

シティ・フューチャーズ・パースペクティブ(ニューヨーク) のアナリスト、ティム・エバンス氏は「この日の在庫統計は一見す ると明るい内容に見えるため、発表後すぐに相場が上昇したのは理 解できる。だが、よく見ると全体の在庫増加が隠されていた」と述 べ、「在庫は依然として大幅に過剰となっている」と付け加えた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物10月限は 前日比42セント(0.56%)安の1バレル=74.25ドルで取引を 終了した。一時は75.96ドルと、8月19日以来の高値を付ける場 面もあった。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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