米国債:下落、失業保険申請の減少で-入札後は一段安

米国債相場は下落。米経済統計で 新規失業保険申請件数の予想以上の減少や、貿易赤字の縮小が示され たことを背景に、30年債入札で応札が振るわず、市場での売りを誘 った。

米30年債入札(発行額130億ドル)の結果発表後、同年債は 2ポイント近く下落した。入札では、落札全体に占めるプライマリー ディーラーの割合が過去11カ月で最大となった。バンク・オブ・ア メリカ・メリルリンチの指数によると、社債発行の急増により、投資 適格級の社債の利回りは3.87%と、少なくとも1986年10月以来 の最低を付けた8月24日の水準に近づいた。

スタイフェル・ニコラスのボルティモア部門で政府債トレーディ ング責任者を務めるマーティン・ミッチェル氏は、「今週は大量の米 国債と社債が供給される予定であり、それが市場の重しになっている」 と指摘。「市場は調整安に向かっているようだ。経済指標では労働部 門の状況改善が示された」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時2分現在、10年債利回りは前日比10ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の2.75%。同年債(表面利率

2.625%、2020年8月償還)価格は27/32下げて98 7/8。

既発の30年債利回りは11bp上昇の3.84%。8月25日には

3.46%と、2009年3月以来の低水準を付けていた。2年債利回り は4bp上昇の0.56%。同利回りは8月24日、過去最低の

0.4542%を付けた。

この日の30年債入札で、最高落札利回りは3.820%と、ブルー ムバーグがまとめたプライマリーディーラー9社の入札直前の予想の

3.806%を上回った。

プライマリーディーラー

落札全体に占める、プライマリーディーラーの割合は55.6%と、 30年債入札では昨年10月の入札(57%)以来の最大となった。

海外の中央銀行を含む間接入札の割合は36.1%。前回入札(8 月12日)は46%、過去10回の入札の平均は36.6%となっている。

プライマリーディーラー以外の直接入札の割合は8.3%。過去 10回の入札の平均は18%だった。

プライマリーディーラーであるキャンター・フィッツジェラルド の金利責任者、ブライアン・エドモンズ氏は、「この日の入札は冴え ない結果となり、プライマリーディーラーが大部分を消化せざるを得 なかった。しかしながら需要はなお良好で、それは年限を問わずに言 えることだ」と述べた。

入札の需要

投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.73倍と、前回の2.77 倍を下回った。過去10回の入札の平均は2.65%だった。

この日の入札は8月の前回入札分とのリオープニング(銘柄統合) で、今週実施の計3回の入札(発行総額670億ドル)の最終となっ た。今週の入札規模は3年、10年、30年債の組み合わせとしては、 09年7月以来の最小。

朝方の取引では、米労働省が先週の失業保険申請件数を発表する と、国債は下落した。4日に終わった1週間の新規失業保険申請件数 (季節調整済み)は前週から2万7000件減少して45万1000件。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は 47万件だった。前週は47万8000件(速報値は47万2000件)に 修正された。

米商務省が同時に発表した7月の貿易収支統計によると、財とサ ービスを合わせた貿易収支 (国際収支ベース、季節調整済み)は 428億ドルの赤字と、前月から赤字幅が14%縮小した。縮小率は 2009年2月以来最大。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト予想の中央値は470億ドルの赤字だった。