不要コンピューターから金属再生、銅鉱石不足で新機軸-独製錬会社

欧州最大の銅製錬会社、ドイツの アウグビスは、不要になったコンピューターから地金の原料を確保する 戦略に乗り出す。世界の鉱山各社は十分な量の鉱石を採掘できなくなっ ている。

調査会社CRUによると、銅地金価格が2008年末以降2倍以上に 高騰しているにもかかわらず、鉱石加工費は下落している。このため、 製錬会社は収益源を鉱石の処理過程で生成される硫酸などの副産物に依 存している。CRUの推計によると、製錬業界の稼働率は67%と、少 なくとも25年ぶりの低水準に落ち込んでいる。

製錬能力の過剰やリターン(収益率)の低下により一部の製錬会社 は操業を停止している。カナダのハドベイ・ミネラルズやスイスのエク ストラータはともにカナダでの操業を5月以降、停止している。このよ うな状況下で、アウグビスはドイツ北西部のリューネンの製錬プラント で電子機器スクラップを処理し、銅や金などの金属を抽出する能力をほ ぼ倍増させるため6250万ユーロ(66億6000万円)を投資している。

国際銅研究会(ICSG)によると、世界の銅製錬能力は2014年 に2068万トンと、昨年の1817万トンから14%拡大する見込み。鉱山 の鉱石供給はこの間に25%増えるものの、1898万トンにとどまると予想 されている。