鹿島株が3日続落、アルジェリアやドバイでの追加損失リスクを警戒

総合建設会社(ゼネコン)大手の鹿 島株一時、前日比3%安の197円と続落。一部アナリストの指摘をき っかけに、アルジェリア東西高速道路やドバイ・メトロ(無人都市交 通システム)など、海外の大型案件で追加損失が発生する可能性が警 戒された。

JPモルガン証券の穴井宏和シニアアナリストは8日、鹿島の第 2四半期決算の事前分析内容を投資家向けに示し、アルジェリア、ド バイでの追加損失発生懸念の存在に言及した。リポートで同氏は、ア ルジェリア東西高速道路について「JV(合弁事業)スポンサーの鹿 島と工事発注者との間で、追加コストの支払い、最終工期の交渉が行 われているが、合意には至っていない」との認識を示している。

また、ドバイ・メトロについて穴井氏は、「大林組・鹿島ともに 2010年3月期に損失処理を実施したが、その後、JVメンバー内での 損失の負担割合で話し合いがつかず、大林組と鹿島の間で損失負担に ついての交渉が続けられている」と指摘した。

鹿島ホームページによると、アルジェリア案件は2006年9月に受 注。同社を代表者として、大成建設、西松建設、ハザマ、伊藤忠商事 からなる日本企業連合で約3410億ディナール(当時の為替換算レート で約5400億円)の建設工事を手掛けることになった。契約時には2010 年2月の完成を目指していたが、金融危機などの影響で、10年6月末 時点では全体の3分の2程度しか工事が終わっていない。

一方、当初は総工費3000億円と見積もられていたドバイ・メトロ は総額1兆円を突破するとの報道が相次ぎ、ゼネコン側にも多額の損 失が発生している。鹿島は10年3月期に、ドバイ・アルジェリア関連 で計300億円の損失を計上、1978年の連結決算作成後で初めての営業 赤字に陥っていた。