小野薬株が続落、がん新薬導入などで利益予想を減額-配当予想は維持

中堅製薬メーカー、小野薬品工業の 株価が前日比1.5%安の3700円まで続落。がん関連の新薬候補化合物 を米社から導入すると8日に公表、ライセンス契約締結に伴う一時金の 支払いなどを理由に今期(2011年3月期)の利益予想を引き下げたこ とが懸念された。

新しい業績予想によると、連結純利益は前期比34%減の185億円 となる見通しで、前回予想の221億円を36億円下回る。米バイオ医薬 品企業のオニキス社から2つのプロテアソーム阻害剤(がん治療薬の一 種)の日本での独占的開発権や商業化権を取得し、契約一時金50億円 を支払うことが主因。このほか、09年12月に発売した経口糖尿病治療 薬などの販売費用が想定を大きく上回る見通しとなったことも要因。

ドイツ証券の舛添憲司シニアアナリストは「がん領域強化との経営 方針に沿った製品買収案件で、前向きな下方修正だ。株価はいったん下 がるかもしれないが、配当予想は180円で変えておらず、配当利回りは

4.8%と高い」と指摘、投資判断「中立」を継続した。

小野薬が今回導入した新薬候補化合物は、オニキスが多発性骨髄腫 の患者を対象に海外で臨床試験を行っている「カーフィルゾミブ」と、 固形がんを対象とした第1相臨床試験を実施中の「ONX0912」。カー フィルゾミブは再発性の多発性骨髄腫の患者を対象に、他の薬剤との併 用療法が有効かを調べる大規模第3相臨床試験を行っているという。