大企業景況判断は2期連続でプラス-先行き下振れリスクも

7-9月期の国内企業の景況判断は 大企業・全産業ベースで2四半期連続のプラスとなった。アジア中心 に輸出が堅調に推移しているほか、政府の景気刺激策による内需の押 し上げ効果から企業マインドは前期に続いて改善している。

財務省と内閣府が9日発表した7-9月期の法人企業景気予測調 査によると、大企業・全産業の自社の景況判断指数(BSI)はプラ ス7.1(前期はプラス4.0)となった。BSIは、前期と比べた景況を 「上昇」「不変」「下降」「不明」として企業が回答。「上昇」から 「下降」を引いた企業数の比率で景気の方向感を示す。

全産業の内訳では、製造業がプラス13.3と5期連続でプラス(前 期はプラス10.0)、非製造業はプラス3.8と2期連続でプラス(同プ ラス0.9)だった。エコカー補助金制度の駆け込み需要で自動車が全 体の判断を押し上げたほか、デジタル家電やデジカメ関連部品など情 報通信機械も上昇に寄与した。一方で、円高による収益悪化の懸念か ら鉄鋼業の判断はマイナスとなった。

第一生命経済研究所の新家義貴主任エコノミストは統計発表後、 「足元の景気は減速しつつも改善を続けているとみられる」と指摘。 「29日に公表される日銀短観でも、大企業製造業の業況判断DIは、 改善幅は縮小するものの緩やかに改善するのではないか」との見方を 示した。

10-12月期見通しは下方修正

先行きについては大企業全産業が10-12月期の見通しがプラス

0.1と前回調査時の見通し(プラス9.3)に比べて判断が大幅に下方修 正された。うち製造業が0.0、非製造業がプラス0.2。同省では引き続 き景気は持ち直しているが、先行きについては大企業の景況判断の上 昇超幅が縮小しており、円高の進行、海外経済の減速懸念など下振れ リスクが高まっているとの見方を示している。

RBS証券の西岡純子チーフエコノミストは、見通しの数字につ いて「円高の影響や海外景気減速懸念から、マインドの落ち込みが今 後鮮明に出てくることを表している」と指摘。「企業収益がもっている 限りは大丈夫だとは思うが、企業マインド下振れに伴う企業活動の委 縮が今後のリスクになってくると思う」との見方を示した。

法人企業景気予測は、資本金1000万円以上の企業(金融・保険業 など一部は1億円以上)を対象に年4回実施しており、今回の調査時 点は8月15日。回答法人数は1万2176社で、回収率78.6%。

--取材協力: 氏兼敬子、Minh Bui, Theresa Barraclough Editor: Norihiko Kosaka, Hitoshi Ozawa

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 下土井京子 Kyoko Shimodoi +81-3-3201-3142 kshimodoi@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 東京 Chris Anstey +81-3-3201-7553   canstey@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE