米国債:下落、欧州債務懸念が緩和-10年債2.65%

米国債相場は下落。欧州ソブリ ン債危機で世界的な景気回復が損なわれるとの懸念が和らぎ、米国 債を売って、高利回り資産を買う動きが優勢になった。

ポルトガルが実施した国債(2021年償還)入札で、応札倍率 が前回入札を上回ったため、米国債は下落した。ただ、米10年債 はその後、米10年債入札と地区連銀経済報告(ベージュブック) を受けて下げ渋った。米財務省が実施した規模210億ドルの入札 では、海外の中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める割合が過 去1年間で最も高い水準となった。米連邦準備制度理事会(FRB) が発表したベージュブックでは、米国の景気は引き続き拡大したも のの、「減速の兆候が広がってきた」ことが示された。

RWプレスプリッチの政府・機関債トレーディング担当マネジ ングディレクター、ラリー・ミルスタイン氏は「ユーロ圏のニュー スは古く、この日は不安がやや後退したため、リスク志向が再び活 発化している」と指摘。「景気にはかなりの不透明感が残っており、 押し目では引き続き買いが入っている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時1分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇の2.65%。一時は8bp上昇し、

2.68%を付ける場面もあった。同年債(表面利率2.625%、2020 年8月償還)価格は14/32下げて99 25/32。

2年債利回りは3bp上昇の0.52%。先月には過去最低の

0.4542%を付けていた。30年債利回りは6bp上昇の3.72%。

株式相場は上昇

S&P500種株価指数は0.6%高。一時は1.1%値上がりする 場面もあった。ストックス欧州600指数は1%高。原油先物10月 限も上昇した。

ベージュブックによると、12地区のうち5地区は「緩やかな ペースでの経済成長」、2地区は「前向きな動き、もしくは改善」 を指摘。残りの5地区は、状況はまちまち、もしくは減速と報告し た。

プライマリーディーラーの一角であるジェフリーズのチーフ 金融エコノミスト、ウォード・マッカーシー氏(ニューヨーク在勤) は「ベージュブックは、強弱入れ混じった経済活動を描いている。 経済活動はやや勢いを失ったが、なお成長を続けており、インフレ 圧力は無視できるほどの低水準にとどまっている」と述べた。

米経済成長の減速

米商務省が8月27日発表した、4-6月(第2四半期)実質 国内総生産(GDP、改定値、季節調整済み、年率)は前期比1.6% 増加と、速報値の2.4%から下方修正された。第1四半期のGDP は3.7%増だった。

この日の10年債入札で、最高落札利回りは2.670%と、2009 年1月以来の最低水準となった。ブルームバーグがまとめた入札直 前のプライマリーディーラー8社の予想平均は2.685%だった。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.21倍。過去10回の 入札の平均は3.06倍だった。

落札全体に占める、海外の中央銀行を含む間接入札の割合は

54.7%と、09年9月以来の最高水準となった。プライマリーディ ーラー以外の直接入札の割合は6.9%。過去10回の入札の平均は

13.6%だった。

この日の入札は今週実施される3回(発行総額670億ドル) の入札の2回目。発行総額は3年、10年、30年債の入札の組み合 わせとしては09年7月以来の最小となる。

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