バーゼル委、資本比率で妥協点見いだした-独連銀副総裁

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バーゼル銀行監督委員会は銀行に 義務付ける自己資本比率について妥協に達した。ドイツ連邦銀行のツ ァイトラー副総裁が明らかにした。また、新規制への移行は2013年 から5-10年をかけて行われるという。

同副総裁が8日フランクフルトで記者団に述べたところによると、 バーゼル委は「バーゼルIII」と称した銀行の自己資本規制強化案 の草案の主要点をまとめた。同案は9月12日に行われる国際決済銀 行(BIS)中央銀行総裁会議で中銀総裁と銀行監督当局者 が議論するたたき台となる。

当局は将来の金融危機を回避するため、銀行の余剰資本の量と質 の改善を模索しているが、ドイツやフランスは景気回復が確実になる 前に資本規制を強化すれば銀行と経済がもちこたえられないとして、 懸念を表明している。20カ国・地域(G20)は11月にソウルで開 催される首脳会議で新規制を承認することを目指している。

ドイツ紙ツァイトは6日、バーゼル委が金融機関の自己資本比率 の最低限を6%とするとともに、状況悪化時に備えた「資本保全バッ ファー」として3%の積み増しを求め、さらにブーム時には景気との 過度の連動を抑えるために3%の上積みを義務付ける案を協議したと 報じた。

ツァイトラー副総裁は8日、「資本比率の水準について、委員会 は提案との妥協点を見いだした」と述べた。具体的な水準は明らかに しなかった。

新規制は金融危機の経験を踏まえ、世界の銀行の対応力を高める ことを目指すものだ。欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーの ウェーバー独連銀総裁は、自己資本比率の引き上げが経済成長を阻害 することはないとの考えを示した。

同総裁は8日フランクフルトで講演し、「包括的な費用対効果分 析に基づいた最近の研究は、われわれが進もうとしている道がそれほ どリスクの高いものではないことを示している」とし、「従って、計 画されている自己資本比率引き上げが実体経済に悪影響を与えるだろ うと考える必要はない。十分な移行期間が設けられることを踏まえれ ば特にそうだ」と語った。

さらに「全員が自国の立場を貫けるわけではない」が、提案は今 週末にまとまると「確信している」とし、米国の新規制導入を望むと 語った。「欧州が新規制を導入して米国がしないということがあって はならない」と述べた。

ドイツは7月のBIS中銀総裁会議で新規制への予備的な合意に 署名せず、細かい調整や移行期間についての最終案が出る9月まで、 立場を保留した。

バーゼル委は金融危機を受けたG20の委託を受けて規制強化案 を取りまとめているが、7月には資本および流動化規制の案の一部を 緩和する一方、金融機関の借り入れに制限を設けるレバレッジ規制案 を導入した。銀行関係者によると、7月の案は緩めの規制を望む独仏 と、これに反対する米・英・スイスの間の折衷(せっちゅう)案だっ たという。

-- With assistance by Karin Matussek in Berlin. Editors: Anthony Aarons, John Fraher

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