ゴキブリも役立つ:脳から新しい抗生物質、O-157にも効果-研究

ゴキブリの脳は薬物耐性菌に対し ても効果のある新種の抗生物質の原料になる可能性がある。ばい菌を広 げる害虫と思われているゴキブリも役に立つらしいことが、英国での研 究で分かった。

英ノッティンガム大学の研究によると、不衛生な環境に生息する ゴキブリなどの昆虫は「論理にかなった」進化を遂げて、細菌に対する 防護システムを発達させている。ゴキブリやイナゴの脳と神経システム からの組織はMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)やO-157な どの大腸菌の90%以上を、人体に悪影響を与えずに殺せるという。

ゴキブリは住宅内でアレルギーやぜんそくを引き起こすとみられ る細菌を、病院では薬物耐性菌を広げることが研究で知られている。 米疾病対策センター(CDC)によれば、侵襲性MRSAによる院内 感染の患者は毎年、米国で約9万人に上り1万5000人程度が死亡して いる。

研究を率いたサイモン・リー氏は6日の発表資料で、「昆虫はしば しば不衛生な環境に生息しさまざまな細菌と接触する。従って、微生物 から身を守る仕組みを発達させたのは、論理にかなったことだ」と解説 した。研究者らは殺菌作用のある分子9個を発見したという。

研究結果はソサイエティ・フォー・ジェネラル・マイクロバイオ ロジーの会合で発表された。