三井住友FG:ロンドン、NY、香港で証券業務開始へ-年度内

三井住友フィナンシャルグループは 傘下の日興コーディアル証券を通じてロンドン、ニューヨーク、香港で 年度内に証券業務を開始する。3拠点にそれぞれ日興コーデ証の現地法 人を設立し順次始める計画だ。北山禎介社長が8日、都内で開かれた投 資家向けIRミーティングで明らかにした。

北山社長は8日午後、国内外の機関投資家1400人が参加するバン ク・オブ・アメリカ(BOA)主催のジャパン・コンファレンスでグル ープ戦略を説明。発表資料の中で「三井住友銀行と日興コーデ証券の連 携ビジネスは着実に進展」しており、「海外拠点設立やエクイティ機能 強化し、ホールセール業務を拡充していく」などと述べた。

三井住友FGは昨年、米シティグループから日興コーデ証と日興シ ティグループ証券の投資銀行業務の一部を買収する一方で、国内大手の 一角の大和証券グループ本社と法人向け業務での提携を解消した。米ゴ ールドマン・サックス・グループとの資本関係も終了している。その後 は自前で海外を含めた法人業務を強化する方針を打ち出していた。

MFグローバルの山中威人アナリストは、「SMFGは大和やシテ ィ、ゴールドマンとの関係が薄れていく中、海外の重要拠点でホールセ ール業務に取り組むことでスタートラインに立ったと言える」と指摘。 その上で、「実際に利益を出せるかどうかが重要」と述べた。

日興コーデ証の廣田祥二郎広報担当は、「海外拠点については現在 準備中」と述べ、具体的なコメントを避けた。BOAのコンファレンス はメディアに対しては非公開だった。

証券産業は世界的に縮小の見方も

三井住友FGの第1四半期(4-6月)連結決算は、日興コーデ証 の収益も寄与し、純利益は前年同期比3倍の2118億円に達した。米国 での証券業務をめぐっては、同社は株式や債券の引き受けができる米国 金融持ち株会社(FHC)の資格取得を申請する考えを表明。みずほと 三菱UFJは取得済みだ。

日興コーデ証は8月に機関投資家向けエクイティ取引システムを 稼働。株式調査部も新設しゴールドマンから吉田憲一郎氏を部長に起用 した。渡辺英二社長は2013年3月までに1000人を採用し引き受けやM &A(合併・買収)助言業務を拡大する方針だ。第1四半期は前年同期 の1.2倍の102億円の利益を計上した。従業員数は6月末で6831人。

三井住友FGの証券業務拡大方針は、グローバル的には証券産業が 縮小していくとみる複数の海外アナリスとの見方とは対照的だ。米国で 著名なメレディス・ホイットニー氏は、証券会社は収入の伸びが鈍化し 始める中、今後1年半に世界全体で現在の約10%に相当する最大8万人 を削減すると予測している。