英ボーダフォン:投資家は次の一手に注目-中国移動の持ち株売却で

英ボーダフォン・グループが中国の チャイナ・モバイル(中国移動)の持ち株を約43億ポンド(約5540 億円)で売却することを決めた。2008年のビットリオ・コラオ最高経 営責任者(CEO)の就任後では最大規模の資産売却だ。投資家は次 の一手に注目している。

世界最大の携帯電話サービス会社であるボーダフォンは7日、中 国の同業最大手チャイナ・モバイルの持ち株3.2%の売却を開始した。 発表資料によれば、売却収入の約70%を自社株買いによって株主に還 元し、残りは債務返済に使う。

経営コンサルティング会社マッキンゼーでパートナーを務めた経 験を持つコラオCEOは、持ち株比率が少数にとどまっている投資を すべて見直していると明らかにしていた。ボーダフォンは米ベライゾ ン・ワイヤレスの株式を45%、フランスのSFRの株式を44%、それ ぞれ保有している。過半数株式を握っているのは、ベライゾン・ワイ ヤレスが米ベライゾン・コミュニケーションズ、SFRは仏ビベンデ ィだ。

リベラム・キャピタルのアナリスト、マーク・ジェームズ氏(ロ ンドン在勤)は、ボーダフォンが将来的に他の持ち株についても処分 する可能性が意識されるだろうと指摘した。

チャイナ・モバイルには、中国の国有企業が74%出資している。 ボーダフォンは2000-02年に2回に分けて、32億5000万ドル(現在 の為替レートで約2720億円)で同社株を取得した。

買収実績に批判も

ボーダフォンの株主は経営陣に対し、持ち株からより多くの利益 をひねり出すよう求めてきた。同社は、ベライゾン・ワイヤレスから は05年以降、配当を受け取っていない。ビベンディはボーダフォンが 持つSFR株の買い取りに前向きな姿勢を示してきた。

エボリューション・セキュリティーズのアナリスト、スティーブ・ マルコム氏は電話取材に対し、「ボーダフォンは資産売却を検討すると の非常に明確な方向性を示してきた。SFRとは配当で有利な合意を 結んでいるが、株価が妥当な水準にあれば売却に踏み切るだろう。ビ ベンディは、SFR株の取得に関心があることをかなりはっきり示唆 している」と指摘した。

ボーダフォンは、欧州事業の伸びの鈍化を補うため、コラオCE Oの前任のアルン・サリン氏の下、インドやトルコなどの市場に参入 した。コラオCEOは今年初め、3つの「優先地域」として、サハラ 以南のアフリカとインドとともに欧州を挙げた。

ボーダフォンがインドでの買収に関連して評価損23億ポンドを 5月に計上したことを受け、同社株主であるカナダのオンタリオ州教 職員年金基金(OTPP)は7月、「悲惨な」買収実績を見直すよう要 求した。ブルームバーグのデータによると、OTPPのボーダフォン への出資比率は0.42%。

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