英BP油井の原油流出、「死の海域」は発生していない-米政府機関

メキシコ湾の英BP油井からの原 油流出により、酸素濃度が極端に低下しほとんどの海洋生物が生息でき なくなる「デッドゾーン(死の海域)」は発生していない、との見方を 米連邦政府機関が示した。

3政府機関が合同で7日発表したリポートによると、海面下での原 油流出が報告されたメキシコ湾の溶存酸素濃度は平均から約20%しか 低下しておらず、低酸素海域が生まれるほど下がっていないという。

米海洋大気局(NOAA)の漁業担当主任専門官、スティーブ・ム ロースキ氏は「溶存酸素濃度は低酸素海域に関連付ける水準には至って おらず、原油が拡散し分解され続ければ、低酸素海域となる脅威は薄れ る」と述べた。同リポートの作成には環境保護局、科学・技術政策局も 参加した。

酸素濃度が低下した一因としては、4月20日に起きたBPの油井 爆発事故でメキシコ湾に流出した原油400万バレル以上を微生物が分解 したことも挙げられている。ムロースキ氏は、低酸素海域を形成するに は溶存酸素濃度がさらに70%低下する必要があると指摘した。

メキシコ湾での低酸素海域の発生は河川から流入する農薬や廃水の 影響で酸素を消費する藻類が繁殖することが原因となっている。NOA Aの別の調査によると、7月31日時点のメキシコ湾の低酸素海域は 7722平方マイル(約2万77平方キロメートル)で、昨年の2倍に達 していた。