街角景気:現状・先行きとも大幅悪化-ドバイ・ショック以来

スーパーや家電量販店の店長、ガ ソリンスタンドの営業担当者など景気の動きを肌で感じやすい職業に 就いている人の景気の現状判断は、8月に2カ月ぶりに悪化した。先 行き判断も悪化し、両指数とも、「ドバイ・ショック」が起こり、政 府が「デフレ」宣言をした2009年11月以来の大幅な下げ幅となった。

内閣府が8日発表した8月の景気ウオッチャー(街角景気)調査 によると、3カ月前と比べた景気の現状判断DIは45.1と、7月の

49.8から低下した。2、3カ月先の景気を示す先行き判断DIも40.0 と7月の46.6から急低下した。猛暑の影響で夏物商品の販売が好調だ った一方、客足が鈍り、秋物衣料の不振も見られた。企業部門も、急 激な円高で輸出環境が急速に悪化したことなどが影響した。

ブルームバーグ・ニュースによる民間エコノミスト調査によると、 予想中央値は現状判断DIが49.9、先行き判断DIが同46.4だった。

内閣府は同調査について「景気は引き続き厳しい中で、持ち直し の動きがこのところ緩やかになっている」とし、前月から判断を下方 修正した。津村啓介内閣府政務官は統計発表を受けた記者説明で、 「円高と猛暑の2本立てがマイナス要因」として働いたと分析。ただ、 猛暑による実際の消費への影響はプラス要素が大きいとの認識を示し、 景気の「持ち直し基調は崩れていない」と強調した。

先行きも悪化を予想する声

8月調査のコメントでは「猛暑のためか外出が控えられており、 街中を歩いている人は少ない。乗客も減っている」(東海、タクシー運 転手)、「自動車部品については、急激な円高で輸出環境が急速に悪化 し、業績に悪影響をもたらしている」(東北、一般機械器具製造業)な どが寄せられた。

また先行きについては「長期予報では残暑が続くとのことから、 秋冬物衣料の売り上げ低迷が続く」(北海道、スーパー)、「エコカー 購入補助金終了の反動で来客数、販売量が減少してしまうため、悪く なる」(北関東、乗用車販売店)、「急激な円高基調により、輸出関連 製品用途の受注が減少している」(中国、化学工業)などが寄せられた。

気象庁によると、8月は太平洋高気圧の勢力が日本付近で強かっ たため、全国的に月平均気温がかなり高く、北・東・西日本では1946 年の地域平均の統計開始以来第1位の高温となったとしている。

街角調査は、全国を北海道から沖縄まで11地域に分けて、小売り や飲食、サービス、住宅などの「家計関連」、製造業・非製造業の「企 業関連」、「雇用関連」の3つの経済活動について、景気の変化を反映 しやすい仕事に携わる2050人を対象に、8月25日から月末に実施し た。

--取材協力 Minh Bui Theresa Barraclough Editor: Norihiko Kosaka, Hitoshi Ozawa

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