9月7日の欧州マーケットサマリー:株が下落、英独国債は上昇

欧州の為替・株式・債券・商品 相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2728 1.2876 ドル/円 83.69 84.21 ユーロ/円 106.52 108.42

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 259.76 -1.18 -.5% 英FT100 5,407.82 -31.37 -.6% 独DAX 6,117.89 -37.15 -.6% 仏CAC40 3,643.81 -40.92 -1.1%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .57% -.06 独国債10年物 2.26% -.08 英国債10年物 2.91% -.07

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,256.75 +7.75 +.62% 原油 北海ブレント 77.23 +.36 +.47%

◎欧州株式市場

欧州株式相場は4週間ぶりの高値から下落。ソブリン債危機が世界的 な景気足踏みにつながるとの懸念が根強く、金融株を中心に売りが優 勢となった。

BNPパリバは2.2%安。仏銀ソシエテ・ジェネラルは

3.9%下げ、銀行株の下げの中心となった。バーゼル銀行監督委員会 は、11月にソウルで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議で 自己資本と流動性に関する規制改革の総合案を提示すべく、準備を進 めている。

英・オーストラリア系の鉱山大手、BHPビリトンとリオ・ティ ントも下落。オーストラリアでは先月の総選挙の結果、ギラード首相 が政権を維持する運びとなった。ギラード政権は資源税の導入を公約 に掲げている。

一方、世界最大の携帯電話メーカー、フィンランドのノキアは

4.5%上昇。モルガン・スタンレーが同銘柄の買いを推奨したことを 手掛かりに買われた。

ストックス欧州600指数は前日比0.5%安の259.76。騰落 比率は1対5となった。先週は米国と中国の経済指標で製造業活動の 伸びが示されたほか、米民間雇用者数の増加を背景に、同指数は週間 ベースで7月以来の大幅高となっていた。4月15日に付けた年初来 の高値からは4.6%下げている。

ランデスバンク・バーデン・ビュルテンベルクの主任ストラテ ジスト、マイケル・コーラー氏は「投資家は今後数週間、景気が二番 底に陥る可能性を懸念し続けるだろう」と指摘。「強い内容の経済統 計が続かない限り、リセッション(景気後退)への逆戻りは考えにく いことではない。銀行は自己資本比率に関して今も問題に直面してお り、今後数日間にかけて金融セクターを圧迫するだろう」と続けた。

◎欧州債券市場

欧州債市場ではドイツ10年債相場が続伸。一部金融機関が債務危 機の克服で困難に直面しているとの懸念から、域内で最も安全とされ るドイツ国債に対する需要が高まった。

独10年債利回りは約2週間ぶりの大幅低下となった。米紙ウ ォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、7月に結果が公表さ れた欧州連合(EU)による銀行のストレステスト(健全性審査) で、一部金融機関が高リスク国の国債の保有を少なめに報告してい たと伝えたことが背景にある。この日発表された7月のドイツ製造 業新規受注 は予想に反して減少し、同国の景気回復が勢いを失い つつあることを示唆。株価を示すMSCI世界指数は5営業日ぶり に低下した。

クレディ・アグリコルCIBの金利ストラテジスト、ピータ ー・チャットウェル氏は、「ユーロ圏の銀行の財務状況の健全性を めぐる懸念でリスク回避の動きが強まった。逃避資金がドイツ国債 に流れた」と語った。

ロンドン時間午後4時34分現在、ドイツ10年債利回りは前 日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.26% となった。同国債(表面利率2.25%、2020年9月償還)価格は

0.65 ポイント上げ99.90。2年債利回りは6bp低下し0.56%。

周縁国債のスプレッド

この日のユーロ圏周縁国の国債とドイツ国債のスプレッド(利 回り格差)は拡大した。スペイン10年債利回りの独10年債に対 するスプレッドは6bp拡大し180bp。ギリシャ10年債のスプ レッド は32bp拡大の946bpと、欧州中央銀行(ECB)と欧 州連合(EU)がユーロ圏支援策を打ち出した前営業日の5月7日 以降の最大となった。

アイルランド10年債の独10年債とのスプレッドは30bp広 がり373bpと、終値ベースとしてはブルームバーグがデータ集計 を開始して以来の最大を記録した。ポルトガル10年債と独10年 債との利回り格差は前日から22bp拡大の355bpに達した。こ れは1997年以降の最大。

◎英国債市場

英国債相場は上昇。ユーロ圏の金融機関が資本増強に向けた資金 調達で困難に直面するとの懸念に加え、ギリシャやアイルランド、ポ ルトガルの各国債相場が下落したことから、比較的安全とされる英国 債に対する需要が高まった。

10年債利回りは8月31日以降で最大の下げとなった。米紙ウ ォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、7月に結果が公表され た欧州連合(EU)による銀行のストレステスト(健全性審査)で、 一部金融機関が高リスク国の国債の保有を少なめに報告していたと伝 えた。英政府はこの日、8億ポンド相当の2047年満期のインフレ 連動債を発行した。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの債券ストラテ ジスト、ジョン・レース氏(ロンドン在勤)は、「6月にユーロ圏の 周縁国の状況がかなり悪化した時と似たような状況だ」と述べ、 「その当時も英国債は大幅上昇し、現在もまた恩恵を受けているよう だ」と続けた。

10年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)低下の2.894%を付けた後、ロンドン時間午後5時23 分現在は2.92%となった。同国債(表面利率4.75%、2020年3 月償還)利回りは0.53ポイント上げ115.06。2年債利回りは4 bp低下し0.65%。

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