ビニ・スマギECB理事:監督当局に協調呼び掛け-危機再発阻止で

欧州中央銀行(ECB)のビニ・ スマギ理事は7日、将来の金融危機再発を防ぐための銀行規制強化に 向けた取り組みで、世界の金融監督当局が協調する必要があると呼び 掛けた。

同理事は北京で講演し、「新たな国際協力の新しいパラダイムが 世界の政策立案者から求められている。国内経済への過度の重視を続け ることは世界の経済・金融不均衡を実際に悪化させ、最終的に将来の 世界危機の可能性がより高まり、より深刻化する恐れがある」と述べ た。同理事の発言内容は講演テキストに基づく。

2008年9月の米証券会社リーマン・ブラザーズ・ホールディン グス破たんを発端とし、世界経済は大恐慌以来最悪のリセッション(景 気後退)に陥った。

ビニ・スマギ理事は、危機以前の問題の1つは金融市場の国際化 が進む一方で、「監督と規制」が概して国内だけを対象としていたこと だと指摘。「われわれ全員にとっての危機からの重要なメッセージは、 経済や自国の秩序保持が、必ずしも外的ショックから逃れることには ならないということだ」とした上で、「世界の政策立案者が直面してい る鍵となる課題は、システムをより安全にすることだ」と話した。

同理事は、政策立案者の関心が「成長と雇用に関連する非常に短 期的な目標に再び向かっているようだが、持続可能性はほとんど考慮 されていない」とも語り、監視を市場に任すことはできないと続けた。 「市場は極めて不安定になり得り、一貫性なく動くこともある」と述べ、 好況時にはリスクを過小評価し、不況時には過大評価する傾向がある との見方を示した。