ゼリア新薬がデンマーク製薬会社を買収へ、経営姿勢に専門家も評価

中堅医薬品メーカーのゼリア新薬工 業は、デンマークのバイオファック・エスビアウ(非上場)を買収す る見通しになった。関節痛の治療などで使用される「コンドロイチン (ムコ多糖の一種で機能性食品の原料)」の製造などで相乗効果が期待 できる上、ゼリア新薬にとっては海外事業の拡充にもつながる。

ゼリア新薬が9月中旬に、バイオ社の創業家から発行済み株式の 85%を取得すると7日付の日本経済新聞朝刊は報じた。買収総額は 3200万ユーロ(約35億円)の見通しで、買収資金は主に金融機関か ら借り入れるという。バイオ社の年間売上高は20億円、純利益は約3 億円、買収に伴い生じるのれん代を補い、ゼリア新薬の連結業績を押 し上げるとしている。

ゼリア薬広報部の青木庄一氏は7日朝、ブルームバーグ・ニュー スの電話取材に対し、「バイオ社を買収する方向で検討していることは 事実。7日に正式決定する予定だ」と述べた。機関決定後に、すみや かに発表するとしていた。

バイオ社は豚の軟骨からコンドロイチンを抽出し、ひざ関節痛の 治療薬などの原料として出荷している。ゼリア新薬もコンドロイチン をOTC(一般用医薬品)薬として日本国内で販売、前期に73億円の 売り上げがあり、今回の買収はコンドロイチンの原料の安定調達や価 格競争力の強化などに寄与する。ゼリア新薬の2011年3月期の連結業 績計画は、売上高が前期比6.4%増の540億円、純利益が同50%増の 15億円。

日興コーディアル証券の山本義彦首席アナリストは、「最近の伊部 社長の動きを高く評価している。昨年のティロップ(消化器系治療薬 が主力のスイス製薬企業)買収以降、海外M&Aに積極的で、経営姿 勢が明確になった」と指摘していた。

この日のゼリア新薬株は6日終値の1008円近辺で小動き。ことし 5月27日に付けた直近安値の855円から8月30日の年初来高値1009 円まで18%上昇。同期間の東証1部33業種医薬品株指数の5.8%高を アウトパフォームしている。

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