ウォール街の金融機関、9月に一気に挽回する必要-四半期決算控え

ウォール街の金融機関は、投資銀行 業務とトレーディングの収入が金融危機の最悪期以降で最低の水準で 7-9月(第3四半期)末を迎えるのを避けるため、過去2カ月の不 振を9月に一気に挽回する必要がある。

米株式市場の出来高が昨年第3四半期並みになるには、9月の残 りの1日平均出来高は過去3年間の実績を上回る必要がある。債券ト レーディングも回復が必要だ。米金融取引業規制機構(FINRA) の債券価格報告システム、トレースによると、7月と8月の社債トレ ーディングは前年同期を8%下回った。

アナリストらによると、低調な経済指標や欧州のソブリン債と世 界景気回復をめぐる不透明感を背景に、投資家は市場から距離を置く 姿勢だ。その結果、ウォール街の金融機関大手5社は投資銀行業務と トレーディングの収入が2008年10-12月(第4四半期)以降で最 低になる可能性がある。

サンドラー・オニール・アンド・パートナーズのアナリスト、ジ ェフ・ハート氏は「9月残りの3週間は7月と8月の実績をかなり上 回るだろうが、ずば抜けた好調とならなければ第3四半期決算を救え ないだろう」と指摘。「マクロ環境で透明感が大幅に増すとは思えな い。投資家の動きが上向かないのはその問題に直面しているためのよ うだ」と語った。

投資銀行業務とトレーディングの収入でウォール街大手5社のゴ ールドマン・サックス・グループとJPモルガン・チェース、シティ グループ、バンク・オブ・アメリカ(BOA)、モルガン・スタンレ ーは、アドバイザリー業務からあまり安心感を得られないようだ。

最終損益で不利

企業の合併・買収(M&A)の7、8月の総額は完了ベースで前 年同期を若干上回っているものの、債券と株式の引き受けの合計は減 少している。投資銀行業務の収入はトレーディング収入に比べて格段 に小さい。大手5社の1-6月(上期)のトレーディング収入は、ア ドバイザリー業務や引き受け業務からの収入の5倍余りに上った。

オプティーク・キャピタル・マネジメント(運用資産約7億ドル) の金融業界アナリスト、ウィリアム・フィッツパトリック氏は「大手 投資銀行は高水準の取引高に非常に依存した状態であるため、最終損 益で不利になることは避けられない」と指摘した。