小麦相場高騰は「世界的な危機状況」ではない、作付け増加へ-FAO

国連食糧農業機関(FAO)は、北 半球で発生した洪水や干ばつの影響による小麦相場高騰について、 「世界的な危機」の状況ではなく、供給拡大に向け作付けが増えると の見通しを示した。

ロシアでの干ばつやカナダでの洪水、カザフスタンや欧州連合 (EU)での猛暑により、世界の指標となるシカゴの小麦相場は6月 以降、最大2倍に上昇した。小麦相場高騰に加え、トウモロコシやコ メ、家畜の価格上昇により2008年の食糧危機が再来するとの懸念が 強まっている。この時はハイチやエジプトで暴動が発生した。

FAOの穀物担当シニアエコノミスト、アブドルレザ・アバシア ン氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで「状況は2年 前とはかなり異なる」と指摘。「これほど短期間に小麦相場が高騰し たことの重要性を見過ごしたくない。そのこと自体は懸念事項だが、 現段階で世界的な危機状況とは考えていない」と述べた。

米農務省によると、10-11年穀物年度の世界の小麦在庫は1億 7480万トンと、07-08年度を40%上回る見通し。

アバシアン氏は「他の地域に在庫があり、米国や欧州連合(EU) などの主要輸出国は不足分を容易にカバーできる可能性があるという 事実が、市場に安堵(あんど)感をもたらしている」と述べ、「最悪 の時期は終わったと思う」との見方を示した。

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