景気一致指数は2カ月連続プラスも先行指数低下-減速感

日本の景気の現状を示す景気一致 指数は、7月に前月比で2カ月連続の小幅プラスとなる一方、半年程 度先の景気を示す先行指数は2カ月ぶりに低下した。景気は持ち直し 基調を維持しているものの、引き続き減速感を示唆する内容となった。

内閣府が7日発表した7月の景気動向指数(速報、2005年=100) によると、一致指数CI(コンポジット・インデックス)は前月比0.5 ポイント上昇の101.8となった。先行指数CIは98.2と同0.8ポイン ト低下した。景気に数カ月遅れて動く遅行指数CIは同2.2ポイント 上昇の85.7だった。ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査の 予想中央値は一致指数が101.8、先行指数が98.2だった。

津村啓介内閣府政務官は統計発表を受けた記者説明で、先行指数 について「一時的なピークアウトと言える動きになっている」との認 識を示す一方、「景気の大きな転換を示すものと読み取っていない」 と指摘。先行指数を構成している東証株価指数や日経商品指数などの 低下に大きく影響を受けていると説明した。

一致指数については、3カ月、7カ月後方移動平均からみて「上 昇トレンドは変わっていない」とし、足元の景気認識についても「現 時点では踊り場という判断はしていない」と強調。ただ、前月からの 増加幅が引き続き小幅にとどまっていることや、「海外経済の減速と 円高が2つの大きな景気下押しリスク」として存在することから、今 後の動向を注視していく考えを示した。

2.7ポイント以上の低下で「足踏み」

内閣府は一致指数について「改善を示している」とし、10カ月連 続で判断を維持した。津村政務官は一致指数の上昇幅が小幅となって いる中、仮に8月分が7月分から2.7ポイント以上低下すると、基調 判断は「改善」から「足踏み」に下方修正されるとの見方を示した。

前週発表された7月の日本の鉱工業生産指数は、予想に反して2 カ月ぶりのプラスとなったが、指数は前月比0.3%上昇と小幅にとど まった。一致指数は、同指数に占める割合が高い生産関連指標の動向 に左右されやすい。生産は9月までは増加が見込まれるものの、10月 以降はエコカー補助金制度の終了に伴う減産や円高の長期化など懸念 材料がある。

第一生命経済研究所の新家義貴主任エコノミストは統計発表後、 一致指数について「改善傾向が途切れているわけではないが、回復の 勢いはかなり弱まっている」と述べ、「中国向けを中心として輸出が 減速していることなどを背景に、生産の増勢が弱まっていることが影 響している」とみる。

一方、先行指数については「4-6月期以降低下していることを踏 まえると、2010年度後半に景気が正念場を迎える可能性が高い」とし、 「今後の景気を占う上で、先行指数の動向に注意が必要だろう」との 見方を示した。

--取材協力 Minh Bui Theresa Barraclough Editor: Hitoshi Ozawa,Norihiko Kosaka

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 伊藤辰雄 Tatsuo Ito +81-3-3201-3655 tito2@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 東京 Chris Anstey +81-3-3201-7553   canstey@bloomberg.net