中国の不動産債価格が回復-過去最大規模の起債で信頼感高まる

中国の不動産会社が発行した債券 の価格は、半期としては過去2年で最悪だった今年1-6月(上期) から回復しつつある。過去最大となった総額68億ドル(約5740億 円)のオフショア市場での起債で、景気減速を乗り切る資金力がある との信頼感が高まった。

BNPパリバやINGグループ、野村ホールディングス、ロイヤ ル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)によれば、 1-6月期に発行されたドル建て債8本は、1本を除くすべてが損失 の少なくとも75%を回復している。香港の不動産開発会社、碧桂園 (カントリー・ガーデン・ホールディングス)の債券(表面利率

11.25%、2017年償還)の価格は額面1ドル当たり101.38セント。 同業の新世界発展(ニューワールド・デベロップメント)の債券(表 面利率7%、20年償還)は同104.46セントとなっている。6月には

97.15セントの安値を付けていた。

住宅価格の伸び鈍化で監督当局が市場の沈静化を図る一段の措置 を実施するとの懸念が和らぐと同時に、中国の不動産開発会社の利益 は増加している。22の都市・地域でコンドミニアムを建設する雅居 楽地産(アジャイル・プロパティ・ホールディングス)が8月20日 に発表した1-6月期決算は5倍近い増益となった。

HSBCグローバル・アセット・マネジメント(香港)のシニア 信用アナリスト、アイリス・チャン氏は「大半の不動産会社の流動性 は依然として良好な状態にある」と指摘。「大手企業は販売に問題が なく、不動産価格は下落しているものの、販売件数はなお堅調を維持 している」と説明した。

雅居楽地産の債券(表面利率8.875%、17年償還)の3日の価格 は100.63セント。不動産価格上昇を抑える政府の措置を受けて、5月 25日には86セントに落ち込んでいた。この措置には、3軒目の住宅購 入者向け融資の禁止や住宅ローンの金利引き上げなどが盛り込まれてい た。

今年の68億ドルの起債額は、ブルームバーグがデータ集計を開始 した1999年以来で最大で、過去2番目となった07年の16億2000 万ドルの4倍強に相当する。モルガン・スタンレーの調べによると、 そのうち44億ドルが不動産会社の社債のパフォーマンスが08年の 信用危機以来で最悪となった1-6月期に発行された。