iPad受託生産の富士康国際、長期成長目標を5割下方修正-郭会長

台湾の鴻海精密工業の中国子会社、 富士康国際(フォックスコン)の郭台銘会長は、電子機器の受託生産 で世界最大手である同社の長期成長目標を5割下方修正する。米アッ プルの多機能携帯電話「iPhone(アイフォーン)」やタブレット 型コンピューター「iPad(アイパッド)」の需要があってもコンピ ューター販売鈍化の影響を抑えきれないためだという。

1974年に同社を創業した郭会長(59)は、年間売上高の伸び率 目標を10年余り前に定めた30%から15%に下方修正すると幹部ら に伝えると言う。同会長は4日に深センの事務所でブルームバーグ・ ビジネスウィーク誌最新号に対し、「これほど大きく成長し、なお30% 伸びている企業は何社あるだろうか」と述べ、「15%でも大きな成長 だ」と語った。

成長目標の下方修正は、5月以降の相次ぐ従業員の自殺事件と同 様、売上高でアップルやデルを上回る600億ドル(約5兆円)規模の ビジネスを運営する富士康国際の課題を浮き彫りにするものだろう。 同社は100万人近くの従業員を雇用している。郭会長は成長を持続さ せるため、米国での生産を拡大するとともに、バイオテクノロジーな どの分野に参入する計画だ。

元大証券(台北)のアナリスト、ビンセント・チェン氏は「投資 家は、成長目標のこれほど大きな下方修正の知らせを聞く覚悟はでき ていないと思う」と述べ、「こうした問題は市場の成長鈍化を含めて郭 会長にとってこれまでで最大の課題だ」と指摘した。

富士康国際の主力事業はコンピューター。台北に本拠を置く群益 証券の予測によると、世界のコンピューター出荷台数は2011年に 12%増と、今年の18%増から伸びが鈍化する見通し。