米経済、リセッション逆戻りの懸念が和らぐ-8月の雇用統計で

【記者:Shobhana Chandra】

9月3日(ブルームバーグ):8月の米雇用統計で民間部門の雇用 が市場予想以上に伸びたことで、米経済がリセッション(景気後退) に逆戻りするとの懸念は和らいだ。

同統計によって、2011年の景気上向きへの前提条件は整っている とのバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の見通しが裏付 けられ、株式相場は上昇し国債相場は下落した。

米ピアポイント・セキュリティーズ(コネティカット州)のチー フエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏は「最も恐れていた事 態にはならなかったが、まだ十分に良好とまでは言えない」と語る。

UBSセキュリティーズ(ニューヨーク)のチーフエコノミスト、 モーリー・ハリス氏は「二番底懸念は多分、見込み違いだったのだろ う」としながらも「これまでの推移から労働市場はなお弱いことが分 かる。景気はもっと改善する必要がある」と述べた。

8月の雇用統計は、今週発表されたほかの経済指標と共に、連邦 公開市場委員会(FOMC)が9月の次回会合で追加緩和を決めると の見通しを低下させたとエコノミストらは指摘する。

ライトソンICAP(ニュージャージー州)のチーフエコノミス ト、ルイス・クランドール氏は「ごく短期的な米経済の軌道について 心配する理由は少なくなったが、引き続き労働市場のトレンドはFR Bが長期的に受容できるよりも弱い状況だ」と説明。「景気停滞が続け ばFRBの忍耐力もいずれ尽きるだろう」との見方を示した。

日用品・工業品メーカー、米3Mのジョージ・バックリー最高経 営責任者(CEO)は3日、イタリアでのブルームバーグテレビジョ ンとのインタビューで「われわれは雇用には常に慎重だ。今の景気が 一時的な回復ではないということを絶対的に確信したいと考えている からだ」と話した。