今月のFOMCは追加緩和見送りか、雇用統計でエコノミスト

8月の雇用統計で民間雇用者数 が増加傾向を維持したため、エコノミストは今月の米連邦公開市場 委員会(FOMC)会合で追加金融緩和が決定される公算は小さい とみている。

シカゴ大学教授(経済学)で、元FRB理事のランドール・ク ロズナー氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、こ の日の統計は、今月21日に発表するFOMC会合後の声明で「重 要な行動をとる土台にはならないだろう」と述べた。

8月の雇用統計で民間部門雇用者が前月比で6万7000人増加 したことで、米国が再びリセッション(景気後退)に陥る可能性は 低下する一方、米景気回復は好ましいペースよりも緩やかになると する当局者の見解を支える内容となった。FOMCはなお、量的緩 和として知られる大規模な国債購入の第2弾の年内実施について 検討する可能性がある。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMC O)のマネジングディレクター、ポール・マカリー氏はブルームバ ーグテレビジョンとのインタビューで、「この統計により、量的緩 和の第2弾を実施するタイミングが変更になる可能性があるが、量 的緩和の実施は差し迫っている」と述べた。

今回の民間部門雇用者の増加幅は、ブルームバーグ・ニュース がまとめたエコノミストの予想平均値の4万人増加を上回った。非 農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)全体は、前月と同 じ5万4000人減。前月の速報値は13万1000人の減少だった。 8月は国勢調査の終了に伴う11万4000人の臨時雇用が打ち切ら れた。家計調査に基づく8月の失業率は9.6%に上昇した。労働力 人口の増加が影響した。

タカ派とハト派に二分

米供給管理協会(ISM)がこの日発表した8月の非製造業総 合景況指数は伸びが大幅に減速し、過去7カ月で最小となった。

アトランタ連銀のロックハート総裁はこの日、テネシー州ジョ ンソンシティーでの講演で、米国の景気は引き続き「緩やかな回復 軌道」にあるとの認識を示した。

同総裁は、「この変更は必ずしも、FRBのバランスシートが 膨張局面に入る前触れにはならないはずだ」と言及した。FOMC の定例会合は年内にあと3回となった。残る2回は11月2-3日 と12 月14日。総裁は「またこの決定は同時に、バランスシート 縮小を容認する政策への回帰を不可能にするものでもない」と加え た。

米ピアポント・セキュリティーズでチーフエコノミストを務め るスティーブン・スタンリー氏は「今回の統計のみならず、ここ1、 2週間に発表されたほかの指標をみても、切迫感は多分著しく後退 する」と指摘した。

その上で、「一部の当局者はバランスシートの一段の拡大に反 対する態勢を固めたいところだろう」とした一方、バーナンキFR B議長やほかの当局者は「現在のところ非常にハト派的だ」と続け た。

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