NY外為(3日):ドルと円下落、米民間雇用増でリスク志向

ニューヨーク外国為替市場ではド ルと円が主要通貨の大半に対して下落。8月の米雇用統計で民間部門 雇用者数が予想以上に伸びたことから、米景気回復が減速していると の懸念が緩和され、リスク志向が高まった。

ユーロは対ドルで2週ぶり高値に上昇。8月の非農業部門雇用 者数全体は前月比で減少したが、減少幅はブルームバーグ・ニュース がまとめた予想の約半分にとどまった。カナダ・ドルは主要通貨の中 で値上がり率トップだった。投資家は経済成長国の資産に買いを入れ た。一方、スイス・フランは主要通貨の大半に対して下落。米サービ ス業の伸びが前月から鈍化したことを示す統計が発表されると、円は 下げ渋った。

INGグループの通貨取引ディレクター、ジョン・マッカーシ ー氏は、「市場はこの統計内容を非常に前向きに受け止めている」と 述べ、「リスクに対する投資家心理は目に見えて改善した」と続けた。

ニューヨーク時間午後4時36分現在、ドルは対ユーロで0.5% 下げて1ユーロ=1.2894ドル(前日は1.2825ドル)。週間ベー スでは1%安と、先週に続き下落した。

円は対ドルで0.1%安の1ドル=84円37銭。前日は84円28 銭だった。週間では1%の値上がりとなり、これで3週連続高。円は ユーロに対してはほぼ変わらず1ユーロ=108円33銭(前日は108 円9銭)。

米雇用統計

ユーロは今週、対ドルで過去5週間で最長の4日続伸。米雇用 統計に反応した。

米労働省が発表した8月の雇用統計によると、民間部門雇用者 は前月比で6万7000人増加した。前月は10万7000人増(速報値 は7万1000人増)だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエ コノミストの予想平均値は4万人増加だった。

非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)全体は、前 月と同じ5万4000人減。前月の速報値は13万1000人の減少だっ た。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値 は10万5000人の減少。

カナダ・ドルは1.4%上昇し1ドル=1.0382カナダ・ドル。 ニュージーランド・ドルは対米ドルで0.9%値上がりした。

米国のサービス業活動は伸びが大幅に減速したが、安全逃避先 の円とドルを押し上げる材料にはならず、いずれも主要通貨の大半に 対して下げた。

米供給管理協会(ISM)が発表した8月の非製造業総合景況指 数は51.5と、前月の54.3から低下。ブルームバーグがまとめたエ コノミスト予想の中央値は53.2だった。同指数で50はサービス業 活動の拡大と縮小の境目を示す。

欧州の小売業

スイス・フランは対ユーロで0.9%安の1ユーロ=1.3106フ ラン。

ユーロは朝方、7月のユーロ圏の小売売上高が3カ月連続で増 加したのを手掛かりに上昇した。欧州連合(EU)統計局(ユーロス タット)が発表した7月のユーロ圏小売売上高指数は前月比0.1% 上昇した。

欧州中央銀行(ECB)は前日、ユーロ圏の2010年経済成長 率見通しを1.4-1.8%と、従来の0.7-1.3%から上方修正した。