ルービニ氏:景気後退に陥れば、金よりもドルや円に投資を

米ニューヨーク大学のヌリエル・ ルービニ教授は、世界経済が再びリセッション(景気後退)に陥れば、 金よりも米ドルや円、スイス・フランに資金を投じた方が賢明との見 方を示した。

ルービニ教授は3日、イタリアのチェルノッビオでブルームバー グテレビジョンのインタビューに応じ、「二番底に陥った場合、リス ク回避の動きが高まり、一部の資産が選好されるだろう。金はその中 の一つだ」と発言。「だが、リスクを回避しようとする中で、ドルや 円、スイス・フランの上昇余地は金よりも大きい。これら通貨の方が 金よりも流動性が高いためだ」と説明した。

さらに「金は現行水準付近で取引されると確信している」と述べ、 「金高騰につながる2つの極端な事態がある。一つ目はインフレだが、 先進国ではインフレはない。あるとすればデフレリスクだ」と語った。

ルービニ教授は「そのほかの事態は世界的な金融危機リスクで金 が上昇するというものだ。しかし、金融システムの補強でこうしたリ スクは低下した」と解説した。

教授はまた、財政刺激策や在庫調整といった米経済への「追い風 が向かい風に変わる」として、米景気が7-12月(下期)に減速す るとの見通しを示した。

さらに「二番底を回避するために措置を取ることはできるが、米 国や欧州、日本といった先進国で経済成長が潜在レベルに急回復する というのはありえない話だ」と述べた。

米労働省が3日に発表した8月の雇用統計によると、政府関連を 除いた民間部門の雇用は6万7000人増と、ブルームバーグがまとめ たエコノミスト予想の4万人増を上回った。7月は10万7000人増 加に上方修正された。これを受けて米経済が再びリセッションに陥る との懸念が緩和された。

ルービニ教授は統計発表前の段階で、「雇用創出は実にぱっとし ないものになるだろう」と述べ、「リセッションに陥らなくてもその 状態にあるように感じるだろう」と加えた。