伊藤園株1カ月半ぶり安値、第1四半期好調も先行き慎重視

茶葉製品・緑茶飲料の最大手の伊藤 園株が一時、前日比4.3%安の1335円と約1カ月半ぶり安値まで急落。 猛暑効果で前日発表した第1四半期決算は増収増益と良好な内容だっ たが、通期予想は据え置かれるなど先行きには慎重な見方がある中、 直近の株価上昇の反動で決算発表を機に売り圧力も高まりやすかった。

同社が2日の取引終了後に発表した2010年5-7月(第1四半期) の連結決算は、売上高が前年同期比8.2%増の971億円、営業利益は 46%増の60億円、純利益は36%増の26億円。全国的に気温が高く、 清涼飲料業界全体の販売数量が好調に推移、同社の日本茶や紅茶飲料 のほか、野菜やコーヒー飲料の販売も伸びた。同時に公表した8月度 の月次販売状況も、リーフとドリンク事業の合計で売上高は前年同月 比10.8%増だった。

ただ会社側では、営業利益で前期比6%増の132億円としている 2011年4月通期計画については、景気動向の不透明さなどを考慮し据 え置いている。

みずほインベスターズ証券の大島守雄シニアアナリストは、「株価 が上がるときは、サプライズで、見てびっくりするような数字が出た とき」と指摘した上で、「猛暑効果で買い進まれていたものが、結果が 出たので、ここで売っておこうという動きが出た」との認識を示した。

同氏によると、決算内容には特に懸念材料も見当たらないという。 みずほイ証では、伊藤園の投資評価を「中立プラス」とし、今期の営 業利益は140億円と見込む。

伊藤園株は7月20日の1302円を直近底値とし、8月30日に付け た直近高値1437円まで1カ月あまりで1割上昇。同期間の東証33業 種食料品株指数の4.1%高を大きく上回っていた。決算発表が売買タ イミングになったことを示すように、きょう午前の出来高は60万株と、 過去半年の1日当たり平均26万株の2倍強、終日で最高だった4月 26日の77万株を上回りそうな勢いだ。