円が底堅い、米雇用統計でリスク回避再燃を警戒-対ドル84円前半

東京外国為替市場では円が底堅く推 移した。海外時間に注目の米雇用統計の発表を控えて、予想を下回っ た場合にリスク回避に伴う円高圧力が再燃するとの懸念が円を下支え した。

ドル・円相場は1ドル=84円台前半で小動きだったが、午後にか けては一時、84円17銭まで円がじり高となる場面が見られた。

フォレックス・ドットコムの岡安盛男チーフアナリストは「米国 の雇用環境が良くないのは事実であり、雇用環境の悪化に伴い、同国 の回復ペースが鈍化している」と指摘。「米国経済の先行き懸念が完全 に払しょくされるまでは、現在の水準からさらに大幅な円高に振れる リスクもあるとみている」と語った。

ユーロ・円相場も1ユーロ=108円台前半中心の展開ながら、一 時、108円を割り込むなど円が底堅く推移した。

ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.2820ドル付近でほぼ横ばい状態。 米雇用統計の結果を見極めようと、様子見姿勢を決め込む向きが多か った。

米雇用統計

ブルームバーグ・ニュースが実施したエコノミスト調査によれば、 8月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比10万5000人減少 すると予想されている。また、8月の失業率は9.6%と、前月の9.5% から悪化するとみられている。

みずほコーポレート銀行国際為替部の原田雄一朗参事役は「ここ 数日、米欧などにおいて比較的強めの経済指標が出ており、米雇用統 計についてもポジティブサプライズを懸念するムードが出始めている」 とした上で、雇用統計で強めの数字が出た場合には、当面の不透明感 が後退し、対円ではドルが買い戻されると予想。半面、「こうした期待 が裏切られるようなら、円高が再加速するリスクがある」と指摘した。

2日の海外市場では、米国で発表された7月の中古住宅販売成約 指数が予想外に上昇したことや先週分の新規失業保険申請件数が減少 したことなどが好感され、米株式相場が続伸。投資家のリスク回避姿 勢の緩和が意識されるなか、外国為替市場では低金利で調達通貨とさ れる円やドルに売り圧力がかかる場面が見られた。

また、米長期金利の上昇を手掛かりにドル・円は一時、84円56 銭までドル買い・円売りが進行。ただ、その動きも続かず、その後は 84円台前半でもみ合う展開となった。

3日の東京株式相場は3日続伸となったが、米雇用統計を控えて、 円高再燃への警戒が根強いなか、上値は重く、午後には一時、小幅安 に転じる場面も見られた。

--取材協力:関泰彦 Editor:Masaru Aoki, Hidenori Yamanaka

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