NY外為:ドルは下落、米住宅統計の上昇でリスク志向

ニューヨーク外国為替市場ではド ルが主要通貨16通貨のうち13通貨に対して下落した。中古住宅販 売成約指数が予想外に上昇し、住宅市場が安定し始めている兆候と受 け止められ、高利回り資産が選好された。

ユーロは対ドルで2週間ぶりの高値に迫った。欧州中央銀行 (ECB)のトリシェ総裁が二番底は「想定していない」と述べたの が手掛かり。ECBはこの日、政策金利を1%で据え置くと決定。ト リシェ総裁は政策金利決定後の記者会見で物価に対するリスクは「上 向き」との認識を示した。この日の株式は上昇した。

野村ホールディングスの為替調査担当マネジングディレクター、 ジェンズ・ノードビグ氏(ニューヨーク在勤)は、「米国の経済統計 ではこれまで長い間ネガティブなサプライズが続いたが、ようやく失 望されない数字が出てきた」と述べ、「これがドルを守勢に立たせて いる。特にリスクの高い通貨に対してはドルが圧迫されている」と続 けた。

ニューヨーク時間午後4時57分現在、ドルは対円で0.2%下げ て1ドル=84円31銭(前日は84円44銭)。ユーロは対ドルで

0.1%高の1ユーロ=1.2827ドル。前日は1.2809ドルだった。ユ ーロは対円ではほぼ変わらずの1ユーロ=108円13銭(前日は108 円15銭)

レアルとクローネ

ブラジル・レアルとノルウェー・クローネは、対ドルでそれぞ れ1.1%と0.7%の上げ。主要通貨に対する値上がり率でトップだっ た。

3日の米雇用統計発表を控えて上値は重かった。ブルームバー グがまとめた予想によると、8月の民間部門雇用者数は4万人増加が 見込まれている。前月は7万1000人の増加だった。非農業部門雇用 者数全体では10万5000人の減少が予想されている。

この日は英ポンドとカナダ・ドルが値下がり率トップだった。 カナダ・ドルは対米ドルで0.3%下げて1ドル=1.0534カナダ・ド ル。英ポンドは0.4%安の1ポンド=1.5401ドル。英国の8月の住 宅価格は過去半年間で最大の下落だった。

全米不動産業者協会(NAR)が発表した7月の中古住宅販売 成約指数(季節調整後)は前月比5.2%上昇した。ブルームバーグが まとめたエコノミスト調査の予想中央値は1%低下だった。前月は

2.8%の低下だった。

ユーロの下落

ECBはこの日、ユーロ圏の2010年経済成長率見通しを1.4-

1.8%と、従来の0.7-1.3%から上方修正した。また、トリシェ総 裁は緊急措置として導入した市中銀行への無制限の資金供給を2011 年に入ってからも継続すると表明した。

ブルームバーグのデータによると、ユーロは年初来、先進9カ 国の通貨に対して9.3%下落。主要10通貨の中で最大の下落率だっ た。ギリシャやスペインといった国の過剰債務に対する投資家の懸念 が影響している。

スイス・フランはこの日、対ドルで12月以来初めてのパリティ ー(等価)に迫った。スイスの4-6月(第2四半期)の経済成長率 が前期比0.9%と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想 (0.8%)を上回ったのが手掛かり。

フランは対ドルで1ドル=1.0130フラン。一時、0.6%上げて 1ドル=1.0096フランをつけた。

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