EU、ネーキッド空売り制限を検討-株式と国債が対象に

欧州連合(EU)は、株式と国債 のネーキッド(現物の裏付けがない)空売りが「市場の秩序を崩し、 システミックリスク」をもたらしかねないとして、この制限を検討し ている。

EUの行政執行機関である欧州委員会の文書によると、トレーダ ーらは空売りに際して現物証券へのアクセスがあることの証明を義務 付けられる。ブルームバーグ・ニュースが同文書を入手した。

これによると、この提案では空売りを行う投資家に対し、「決済 が実行されるよう証券を借り入れることができる」ことを証明するよ う要請している。提案が欧州議会や各国政府に出されるには、欧州委 員会全体の承認が必要。

5月に一部の商品のネーキッド空売りを禁止したドイツのメルケ ル首相は、投機的な取引抑制の前倒し実施を欧州委員会に求めている。 同首相とフランスのサルコジ大統領は、ギリシャ債務危機で市場が不 安定となった状況を踏まえ、一部の株と国債の空売りを禁止すべきだ と主張した。

クリフォード・チャンスの金融規制問題専門家、サイモン・グリ ーソン氏(ロンドン在勤)は、「何をネーキッドとするか」によって は、大半のネーキッド空売りが禁止されるとの見解を示した。

グリーソン氏は、「最終的に決済するつもりで空売りする投資家 はいない。決済するには株を借りるか買うかしなければならない」と 述べ、「この規制だと、貸し手に電話してからでないと空売り注文が できないことになる」と続けた。