超リッチ顧客の「無理難題」にプライベートバンクは苦労-バークレイズ

富裕層を対象に資産運用サービスを 提供するプライベートバンクが「ウルトラ(超)」リッチと分類する顧 客はしばしば、「無理難題」の要望を突きつけ、銀行の利益率を圧迫す る。英銀バークレイズのプライベートバンク部門副会長が語った。同 じ銀行内の投資銀行部門との間であつれきが生じることもあるという。

バークレイズ・ウェルスの副会長、ジェラード・アクイリナ氏に よれば、ウルトラ・ハイ・ネット・ワース(超富裕層)と呼ばれる資産 3000万ドル(約25億円)以上の個人はサービス料金の値引きを要求 する。同氏はチューリヒでの会議でまた、超富裕層は不動産投資のた めの融資を求めたりするが、これはプライベートバンク事業の手数料 にはつながらないと解説した。

同氏は「超富裕層との取引の複雑さには用心が必要だ」とし、「求 めるところが大きくしばしば不合理な」要求が「組織にとっての無理 難題」になることがあると語った。

キャップジェミニとメリルリンチがまとめた6月の調査によると、 超富裕層の資産は昨年ほぼ22%増加し、普通の富裕層のリターン(投 資収益率)、プラス19%を上回った。調査リポートはこの差について、 超富裕層の方が「より効果的に資産を再配分した」結果だと分析した。

アクイリナ氏は、超富裕層との取引は「すべての要素をうまくま とめることができれば金融機関にとって利益が大きい」とし「非常に うまくやっている金融機関もあるし、そうでないところもある」と続 けた。

行内での競合

また、超富裕層顧客の獲得では同じ銀行内の他の支店や部門と競 合する場合もあると指摘。投資銀行バンカーとプライベートバンカー が情報を交換するのを「妨げる風土がある」として、「投資銀行バンカ ーはプライベートバンカーを見下しているし、プライベートバンカー はいつも不安を持っている」と評した。

バークレイズ・ウェルスは資産500万ポンド(約6億5000万円) 以上の個人をサービスの対象としている。2009年末の預かり資産は 1512億ポンドだった。

また、スイスの銀行、UBSの欧州ウェルスマネジメント部門の ルネ・モッタ最高経営責任者(CEO)は同じ会議で、超富裕層顧客 を対象とした事業の拡大を目指していると述べた。

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