ハンガリーは「不可解な投資先」、経済政策が元凶-ゴールドマン

ハンガリーは東欧諸国の中で「最も 不可解な投資先」だとの見方を、ゴールドマン・サックス・グループ のエコノミストが示した。同国が進めている経済政策の影響で、ハン ガリー資産が東欧内で適正価格を大きく割り込んで取引されているこ とを理由に挙げている。

過去18年で最悪のリセッション(景気後退)に見舞われたハンガ リーでは、オルバン政権が景気てこ入れの必要性を訴え、2011年の財 政赤字削減への取り組みに応じていない。国際通貨基金(IMF)と 欧州連合(EU)との200億ユーロの融資協議が7月17日に決裂した。 ハンガリー政府は先週、10月に再開するIMFとの協議で新規融資を 求めない意向を表明した。

ゴールドマン・サックスのロンドン在勤エコノミスト、アーメッ ト・アカルリ、マグダレーナ・ポーラン両氏は1日のリポートで、ハ ンガリーの「資産は当社が適正とみなす価格を大きく下回る水準で取 引されている。新政権が強力で信頼できる経済政策への取り組みに消 極的なために生じた不確実性を反映したものだ」と解説した。

ハンガリー通貨フォリントはユーロに対し過去1カ月で1.2%下 落。これに対しチェコ・コルナは4.5%、ポーランド・ズロチは0.35% それぞれ上げている。また、ハンガリー国債の保証コストを示すクレ ジット・デフォルト・スワップ(CDS)スプレッドの過去1カ月の 平均は329ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)。チェコのCD Sスプレッドは88bp、ポーランドは135bpだった。

ハンガリーの公的債務は国内総生産(GDP)比で78.3%と、東 欧最大となっている。同国政府は今年の財政赤字をGDP比で3.8% に縮小することを公約しているものの、11年目標である2.8%への削 減については二の足を踏んでいる。

アカルリ氏とポーラン氏は、「ハンガリーの財政状況は、理想的に は債務残高の削減、少なくとも債務残高を増やさないために財政規律 と構造改革を継続しなければ、持続不可能にみえる」と記し、「試行錯 誤というコストを支払った後で、ハンガリー政権は最終的にIMFと EUとの協議を再開することになるだろう」との見方を示した。2011 年予算と新たな財政計画はその「試金石」となるだろうと付け加えた。